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ガブリエル・シャネル


ガブリエル・シャネル観劇記@

 投稿者:  投稿日:2009年 7月13日(月)10時57分39秒
  1泊2日の日程で、
11日12:00、12日12:00、2回観劇してきました。

震えるような感動で、最高の時間を過ごさせていただきました。
これまでの私のシャネルの印象というと、「シャネル!シャネル!」となんだか漁っているような、
一部の芸能人の悪い印象が付きまとっていて、正直あまりいい印象がありませんでした。
私には縁のない世界で、たぶんに私のひがみ根性なのでしょう…(笑)。

しかし今回の舞台を観て、ガブリエル・シャネルの印象が、私の中でがらりと変わりました。
ガブリエルの生い立ちや、そこにたどり着くまでの苦労を観て、そして私わかりました。
私が持っていた、シャネルのイメージって結局その芸能人のイメージだったってことが。
なんて浅はかなんでしょ(笑)。そんな風に思われていたシャネルは草葉の陰でさぞかし泣いていた事でしょうね。

さて、その舞台ですが、とにかく素晴らしかったです!!!
真央さん演じるガブリエル・シャネルは、可愛くて、エネルギッシュで、強くて、悲しくて、
女性の味方で男勝りで…
真央さんは本当に色んな要素の詰まったガブリエルを完璧なまでに作り上げていました。

はじけたしぐさや、少しあどけない話し方で12歳のガブリエルを演じたかと思うと、
失意の71歳!!もうこれは圧巻でした!
訪ねてきた1歳年下の叔母アドリエンヌ(彩輝なおさん)の前では強がっていたガブリエルが、
アドリエンヌが孫と帰っていった後の、孤独と挫折を表現する件では、私は涙を抑える事ができませんでした。
死んでしまったアーサーに呼びかける姿には、こんなにおばあさんになっても
(真央さんの演技が、もうおばあさんそのものなのです)
アーサーを思う気持ちは、少女のままなのだなぁ〜悲しいな〜なんて思ったら、もうたまらなくなって。
もう悲しくて悲しくて…涙をとめる事ができませんでした。

そしてガブリエルが生涯愛したアーサーを演じた今井翼さんも、びっくりです。何がって?
今井さんも素晴らしかった!!声が素敵、演技もしっかりしている!!!
ガブリエルへの包容力もしっかり出しつつ、自分も私生児だった生い立ちをガブリエルに語るシーンなどは、
内面の孤独感までしっかり表現していました。そしてガブリエルに「助けてくれ!」というところでは、
正直ここまでできる人だったとは…と。
本当に嬉しい誤算と言ったら、今井翼さんのファンの方に叱られるかも知れませんね。
いやできる方だとはと思っていたのですが、それの想像を遥かに超えていたのです。
本当に素晴らしかったのです。歌もうまい。

ずっと涙腺がゆるんでいたし、最後のカーテンコールで出演者全員がでてくるところでも
お一人お一人に素敵な舞台をありがとう!の拍手を送っていました。
そして今井翼さんが、頭を深々と下げる姿のあたりからはもうダメでしたね〜。
今井翼さんの姿に、なんか親のような気持ちになったというか何というか。
身内でもないのに、りっぱになって!!と神がかり的にまぶしく見えて、
不思議な感動が次から次へと押し寄せてきました。
そして最後の真央さんがお二人並んだときは、もう涙、なみだ…涙で見えやしない(笑)
幕が下りた後も「あ〜〜〜〜本当に良かった〜〜」と
あふれる涙と共に、夢遊病者のように呪文のようにつぶやいていました。
こんなに泣いたのは何年ぶりでしょう…
お陰さまで何年ぶりかで身体の老廃物を洗い流せました(笑)ありがとうございました。

真央さん始め、全出演者の皆様、本当に素敵な舞台をありがとうございました。


ガブリエル・シャネル観劇記A

 投稿者:  投稿日:2009年 7月13日(月)21時40分13秒
  え〜と続きです。
今回の舞台、共演者の皆様が、実力者揃いで、厚みのある舞台になっています。
という事で簡単に共演者の感想を書いていきたいと思います。

エチエンヌの升毅さんは、相変わらず姿よし演技よしで、いう事ありませんね。
ガブリエルの最初の恋人で、財産がある方なのですが、
働きたいというガブリエルに、女は働くものではない!などと言う、
少々古臭い考えの方でした。真央さんとの絡みは意外と少しで残念でした。

進行役を勤めるのは、売れない作家役の葛山信吾さん、エドワール。
進行役という難しい役どころですが、場の流れを壊すことなく、
時には穏やかに、時には強くとメリハリの利いた台詞回しで、作品を重厚なものにしていました。
個人的には、ガブリエルの12歳の時の「とうたん…」役が大のお気にいりです。
初めて葛山さんの舞台を拝見しましたが、テレビよりも数段に素敵でした。

高橋恵子さんは、カフェのマダムと、ガブリエルの親友のミシア役の二役でしたが、
あとでプログラムを読むまで、てっきり同一人物だと思っていました。
マダムでは歌も披露されて、さすがの存在感でした。

1歳違いの叔母役の彩輝なおさんアドリエンヌは、元宝塚、
ねずみ以来の2度目の共演で真央さんとも息がぴったりでした。
いつもガブリエルの一番の味方で、いつも一緒でした。
そして晩年失意のガブリエルを訪ねて来るシーンでは、
1歳違いという事で彼女も70歳。彩輝さんの老婦人役も秀逸でした。
孤独なガブリエルと違い、結婚もして、孫もいる幸せを絵に書いたような
上品な老婦人となりガブリエルを訪ねて来ます。
そして、そんな彼女ですが、やっぱり心からガブリエルのことを心配する心の優しい人。
孤独なガブリエルとは対照的な印象で、相乗効果をあげていた様な気がします。

妹役の華城季帆さんアントワネットも元宝塚。
ハッチャけた元気娘がぴったりで、立ち姿も綺麗だし華もあり、
ガブリエルと3人が並ぶとなんとも華やかでした。