大江戸緋鳥808感想
投稿者:亀 投稿日:2012年 8月23日(木)10時09分47秒 |
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東京遠征の場合のみなのですが、なるべく初日は避けていました。
と言うのも、次観たいと思っても叶わない、一度限りの観劇となるので、
出来れば役者さんの演技がこなれてから、観たいとの思いがありました…。
しかし今回はどうしても他の日の都合がつかず、初日と2日目(昼の部)を観劇してきました。
でも、やっはり、初日はいいなぁ〜客席が独特の雰囲気なのですよね。
あちらこちらで、挨拶が交わされ、華やかさと緊張感が、いい感じに入り混じり、
いやがうえにも気持ちが盛り上がります。
さて、「大江戸緋鳥808」舞台…。もうだいぶ日にちが経ってしまい、
記憶が定かではないのですが、思い出しつつ書いてみたいと思います。
一言で言うなら、面白かった。
痛快時代劇。映像も駆使したスペクタル。
場面転換がスピーデイー且つスムーズであきさせない。
私の嫌いなヘビ、それも大蛇が舞台一面にクネクネと映し出され、
その迫力たるや。気持ち悪かった〜(笑)
舞台装置は簡素で長屋も廓も簡単な入り口があるだけ。
記憶が定かではないのですが、たぶん派手なセットは無く、
音響や照明などで、ココは長屋、ココは廓と、見せていたように思います。
将軍亡き後、お世継ぎ騒動を利用して天下を取ろうと考えている悪代官を、
緋鳥(真央さん)が、伊豆守(原田龍二さん)の命を受け、
庄司甚内(帆之亟さん)定吉(山崎銀之丞さん)らと懲らしめるのですが、
演出家の岡村さんが仰っていましたが、緋鳥は、確かに仮面ライダーでした。
現実に存在する庶民と、現実には在りえないような架空のヒロイン?として
うまく溶け合っていました。
印象的なシーンは色々あったのですが、特に…
ツチノコ(早乙女友貴さん)と父(隆大介さん)のシーンが、印象に残っています。
もう早乙女くんが上手すぎ。
あの若さで、あの殺陣とあの演技力。ただものでは無いですね。
小さい頃から大衆演劇に触れて育った人の血とでもいいましょうか、
本当に素晴らしかったです。
ツチノコの演技にそして命をはってでも守りたかった、
姐さん緋鳥の演技に泣かされました。
父親役の隆さんも素晴らしかった〜。
武蔵坊弁慶で初めて知って、いい役者さんだなぁ〜と思っていて、
今回の真央さんとの共演を知って、楽しみにしていました。
わがサイトのアンケートで、共演して欲しい人に1票投じていたのは、
何を隠そうこの私です。
まさか共演できるとは…想像通りのすばらしさでした。
なんていうかな〜たぶん人間としての色気もあるし、演者としての凄み?が半端無い。
もうあれから25・6年になりますが、私の目に狂いは無かったと、自慢したい気分です…(笑)。
悪の根源、父大蛇(おろち)と刃を交わす事になってしまった時、
皮肉にも緋鳥は父の本心に触れることになります。
一瞬心が通じ合ったかと思われた瞬間、
なんと、父は緋鳥の刃を持ち、自分の腹に刃を突き刺します。
自分がどうしても成しえなかった夢を緋鳥に託し…自ら命を絶とうとしたのです。
緋鳥という名前にも、実は娘には、決して自分のようにはなるな!!
蛇の天敵、鳥のように羽ばたいて欲しいとの、父の思いがこもっていたのだ。
そんな複雑な父の思いを知った緋鳥は、自分の刃に倒れ横たわる、父の亡骸の前で
「憎いと思っていた相手なのに涙がこぼれて仕方ないんです」と泣き崩れます。
血!切っても切れない!血……。せつなすぎです。
もうそれを見ていたら100%感情移入、
真央さん緋鳥の孤独が伝わってきて、可哀想で可哀想で…。泣けて泣けて。
もう〜泣かせどころをキッチリおさえた、岡村さんの演出!
女ねずみ小僧でも感じた、誰にでもある、人間の底の底に流れる、
本当の思いやりや、本当の優しさを感じさせる演出憎すぎます。
そして緋鳥の刃に倒れ、悪の根源、大蛇(おろち)が死んだ為、
おろちを操り天下を取ろうと目論でいた悪代官も…
あれ?…………死んだんだっけ…………(笑)覚えてない(笑)、
まぁいいや…
とに角お世継ぎ騒動もまるく収まり街には平和が訪れます。
メデタシメデタシ。
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