渡部美香子 展の様子はこちらから!
[渡辺美香子の色鉛筆画]
最近、“大人の塗り絵”などでにわかに脚光をあびてきた色鉛筆ですが、絵画を描く画材としてはまだまだマイナー。渡辺美香子はかねてより、その色鉛筆という身近な画材にこだわり、独自の塗り重ねで穏やかな風景を描き続けてきました。
「ヨーロッパの田舎の、どこまでも続くなだらかな丘に点在する家」が、最も好きなモチーフ。人物はほとんど登場しませんが、そこに描かれている家や建物、道具などから幸せな人々の暮らしを垣間見ることができます。
また、その風景は、実存する場所であったりもしますが、大半はイメージの世界。こんなところに、こんな家があったらいいな…、などと想いながら描いております。
使用している用紙は、主に竹の繊維100%の中性紙です。色鉛筆は小学校の時に使ったていたのと同じ、水に溶けない油性の色鉛筆を普通に使用しています。
種類としては、限定販売された三菱500色セットを中心に、ホルペイン、トンボ色鉛筆、FABER-CASTELL、DEAWENT、PANTONなど多種多様…。800色以上は所有していると思いますが、そのままの色で描くことはほとんどありません。とにかく根気よく、思う色になるまで色を重ねていく、という感じで、その時々に応じた硬さや、発色で色鉛筆を使い分けています。ただ、色鉛筆はある時点を越すと色がのらなくなります。したがって、最初は荒く弱く、だんだん網の目を埋めていくような感じで描いていき、最後に至るほど強く色を重ねていくようにしています。仕上げは綿棒やコットンにパステルを少しつけて全体をなじませ、最後にフィクサチーフで画材を定着させます。
なお、色鉛筆自体の色あせは、それほど無く、お取り扱い上のご注意点などは特にございませんが、当然のことながら直射日光の当たるところなどには置かない方が無難です。
会期中に当ギャラリーにお越しいただき、渡辺美香子の色鉛筆の世界をご堪能下さい。
また、今回は色鉛筆画だけではなく、シルクスクリーン+手彩色、版画の作品も、より、ご入手しやすい価格設定で展示即売しておりますので、この機会を逃さずご購入いただければ幸いです。
|