高所恐怖SHOW―極限度胸試し―

実機について

"ムリ!ムリ!ムリッ!たった一歩が踏み出せねぇ!!"


2016年、バンダイナムコエンターテインメントから登場。
同社の期間限定イベント「VR ZONE-project i can-」でも公開された、バーチャルリアリティ(VR)の研究用筐体の一つである。
(2016年4月15日〜10月10日まで)
アクティビティの開発協力は、株式会社クレッセント。

仮設の壁と黒いカーテンで仕切られた大きな部屋になっている。
床全面にも黒いクッションが敷かれ、その上に長さ2メートル程度の細い板が渡されている。
板の先端に、子猫を模した黒い物体が置かれている。
同じ設備が2組用意され、2人まで同時に体験可能。

体験者は両手・両足にそれぞれ"VRグローブ""VRシューズ"、頭部にVRゴーグルとヘッドホンを装着する。
更にスタッフの手により、腰部に命綱付きベルトも装備される。
命綱は天井のレールと連結されており、体験者の動きに合わせて前後に可動する。
実際に体験者の転倒を防ぐ他に、命綱が必要な程の高所に立っていると言う心理的効果も与えている。
部屋の壁面や天井付近にセンサーカメラが数か所設置されており、このカメラでVRグローブ・VRシューズ・子猫の位置を認識し、
VRゴーグルの映像にリアルタイム表示される。
板の近くには送風機が設置され、ビルを吹き抜ける風も体感出来る。

体験者はエレベーターに乗り込み、高さ200メートルのビルに飛び出た細い板の先に居る子猫を救出し、
子猫を抱いたままエレベーターに戻り、地上に帰還するのが目的となる。
板から足を踏み外したり、子猫を落としてしまうと即座に体験終了となる。


【参考資料】

バンダイナムコエンターテインメント「VR ZONE-project i can-」公式サイト
(https://project-ican.com/)

バンダイナムコエンターテインメント「VR ZONE SHINJUKU」公式サイト
(https://vrzone-pic.com/)

「VR ZONE」のPVでも大きく紹介されている様に、一連のVRアクティビティの中でも代表的な存在ですね!
"目も眩む様な高所に立つ"と言う設定も、性別・年齢問わず受け入れ易いシチュエーションだと思います。
因みに作者は遊園地の絶叫マシーンが大好きで、バンジージャンプも何度か経験したり、
スカイダイビングにも憧れたりしますが、基本的に高所は苦手です。

と言うワケで2016年9月3日、「リアルドライブ」筐体ミニチュアの制作後、
お盆前に奇跡的に予約の取れた「VR ZONE-project i can-」を体験!!
初っ端から「ボトムズVR」でボロボロにされた後、ちょっと負担が軽い物を…と、コレにチャレンジ!!
室内に入ると、黒い床に1本の板が渡されているだけのシンプルな構造。
板の先には、白い球体が何個も付いた黒いモコモコした物体が鎮座してます。
『こんな簡素な物で、高所のスリルが味わえるのかなぁ〜(笑)』と、ちょっと失礼な事を思いながら、
VR装備品を身に着けつつ、スタッフからアクティビティに関して軽くレクチャー。

「猫を落としてしまうと、即座に体験終了になりますから頑張ってください。」…まぁ、当然か。
「板から足を踏み外すと…死にます♪」…スタッフさん、笑顔で追い打ち(笑)
VRゴーグルとヘッドホンを装着して見上げると、目の前にはエレベーターの扉が出現。
「おぉっ!!」と、驚いている間も無くスタッフに促されて、一歩前に踏み出してエレベーターへ。
エレベーターが上昇する時の、軽く頭が押し付けられる様な感覚までありました。
地上200m地点に到着して扉が開くと、いきなり目の前に細い板、その先には子猫がうずくまっています。
一歩先へ踏み出すと横から風が…!!
一瞬、作者がうずくまりそうになりましたが、怯まずに更に前進して無事に子猫をキャッチ!!
さて、エレベーターに帰ろうと後ろに下がると「ガタッ」と言う音と共に板の一部が突然傾き、
バランスを崩しそうになりました。同時に眼下には奈落の底へ落下する板の一部が…
まさか、板にこんな仕掛けがあるとは思わず「うぉっ!」と、情けない声を上げてしまいました。
それでも怯まず、慎重に後ずさりしてエレベーターに乗り込み、地上で待ってた母猫に子猫を引き渡しました。
スタッフの話では、板に乗った瞬間に動けずリタイアする人も居るそうで、このリアルさは半端無いです。
オレですら仕組みが分かっていても、膝が震えてしまうくらいですから…

※実機の画像は「VR ZONE SHINJUKU」で撮影(2017年8月26日)


おまけ

天井の無い箱をトラスフレームが囲んでいるだけの構造なので、VRアクティビティの中では
一番制作が簡単なはずなんですが、トラスの組み立てと塗装に手間取り、
結局、完成までに一番時間が掛かってしまいました。
本体の箱は、プラ板を組み立てた物。実物よりやや小さめにデフォルメしています。
トラスは市販品を使用。元々1/12フィギュア向けの商品なので、ちょっとオーバースケールですが…
頭上には、体験者の腰に着けたハーネスを移動させるレールが、2本ずつ設置されています。
ハーネスは、100円ショップで購入したストラップを加工。
実物と構造は異なりますが、実際に前後に移動させる事が出来ます。

高さ200メートルに取り残された子猫を、命懸けで救出に挑む作者の雄姿!(笑)

2017年8月26日、ツイッターのフォロワーさん達と「VR ZONE SHINJUKU」で遊んでもらいまして、
一頻り遊んだあと、まだ1day4チケットが余ってたので、最後に作者がチャレンジしました。
フォロワーさんお二人に見守られて、震える足を抑えながらも子猫を無事に救出!
実際に高所に立ってる訳でもないのに、板に乗って下を覗くと膝がガクガク震えて、
なかなか前に踏み出せなくなります。
この不思議な感覚は、ホントに言葉では伝わり難いので、ぜひチャレンジしてみてください。

撮影してくれた"儲からない情報屋(@galivetom1)"さん、見守ってくれた"めんと(@mento_SGL)"さん、
この場を借りて、お礼申し上げます。