センプククリニック 千福貞博先生講演
漢方薬を服用されるかたへ青経会主治医より
センプククリニックでは西洋薬とともに漢方薬による治療をおこなっております。診察室で簡単な説明をしているつもりですが、このパンフレットもご一読くださぃ。
薬剤は、複数の生薬を乾燥させて、そのエキスだけを抽出した「漢方エキス製剤」です。つまり「インスタントコーヒー」のようなものです。
漢方治療について
漢方薬というと、飲み初めてしばらくしてからゆっくりと効くようなイメージがあるかもしれませんが、それは間違いです。早い場合には服用して5分ぐらいで効く疾患もあります。
また、慢性疾患では、ずっと飲み続けないといけないような印象があるかもしれませんが、体質改善という意味で、8週間ぐらいでやめてしまっても、以後うまくいくことがあります。もちろん好きになったら飲み続けてもらって結構です。(但し、同じ病気でも状況が変化しますので、薬剤の変更が必要な場合があります。
漢方薬の飲み方
1.水やお湯(お茶でも可)で飲んでください。
もちろんオブラートに包んで飲んでもらっても結構です。入れ歯のある人や子どもの場合には水やお湯に溶かして飲んでもらっても結構です。
私の経験ではお湯に溶かして飲むのが一番効果が強く、しかも速やかに効くようです。
「漢方ファン」になったら、是非お勧めする方法です。(葛根湯、麦門冬湯などは、できるだけお湯でお飲みください。)
2.原則として食前(食事の30分前ごろ)に飲む事になっていますが、食間や食後でも結構です。(おなかが空いている時のほうが吸収がよいだろう程度のことです。)西洋薬と同時に飲んでかまいません。
漢方の診察・診断と漢方薬
漢方を処方する場合には、お話を聞いた後、たいてい脈と舌とおなかを診ます。(ふつう西洋医学的診察と漢方医学的診察の両方を兼ねて診させてもらっています。)このことによって処方する薬が決まります。西洋医学とは薬の決定方法が違いますので、西洋医学で同じ病名の2者が、違う薬をもらう事になっても不思議ではありません。(効能にない漢方が処方されてもびっくりしないでください。)逆に、全く違う病気で来ているのに、前と同じ漢方薬が出てくることもあります。(薬がなくて困ったからそうしたのではありません。)
副作用について
漢方薬に副作用がないというのは、誤りです。有名な副作用として、慢性肝炎を治療しているときにインターフェロンと小柴胡湯を同時に併用した場合にみられる間質性肺炎があります。このほかは希ですが必要な場合はお尋ねください。
また、まずくて飲めない場合には診断の間違いであることがほとんどです。逆に、おいしいというか、すーっと飲める場合にはまずあたりです。
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