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関西青年経営者会議は自動車補修部品をを専門とする阪神地域の経営、研鑽の切磋琢磨の会です。

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大阪都

ASIA/MEMA/APAA SHOW を見て(Sands Expo Center)
菊地 一雄1997年11月

自動車部品、アクセサリー及び関連商品を集めて行われるこのショーは、インダ
ストリー・ウィークの一環として、ラスベガスの最も気候の良い11月に毎年行われ
ている。
同時にLas Vegas Convention Center で行われているSEMA/AI show も自動車関連商品のショーだが開催主体が異なり、従って参加業者の所属が異なり、出展されている内容も多少違っている。
SEMA/AI show については、他の方が御紹介されるのでここでは触れないが、開催主体の SEMA が SPECIALTY EQUIPMENT MARKET ASSOCIATION の名称でも分かる通り、所属会員は自動車関連に限られてはいない。それに対し、Sands で行われている。

当ショーの主体は、
ASIA ⇒Automotive Servece Industry Association
MEMA⇒Motor &Equipment Manufacturers Assocsiation
APAA ⇒Automation Parts &Accessories Association

 の3協会の他AIA(Auto International Association)、OAC(OverseasAutomotive Council)等の参加会員である。この事から分かるように当ショーは、自動車関連の米国内外の業者が出展している。出展ブースは2000余りにのぼり、ザっと見るだけで約2日を要する規模である。また内容についても、パーツ、アクセサリーを中心に工具等多枝に渡る。特にパーツについては、ブレーキパーツやエンジンパーツと云った日本では、生産ラインに売り込むしか無い様な商品がかなり出展されていた。

例えば、ピストンやメタルと云ったエンジン関係の部品、ダイナモやキャリパー等が、かなり出ていたがこれらの部品が一般のパーツショップを通じてドライバーに販売されたり、ジョバーを通じて街の修理業者に直接販売されると聴いて,アメリカのアフターマーケットと日本のそれとの違いを再認識させられた。 アクセサリーも多種出展されていたが、内には“おっ!”と思わせるものもある。
例えば、大型車のサイドミラー用ワイパーとも呼べばよいのだろうか、サイドミラーの上部にエアーノズルを取り付けバックミラーに付着する水滴を吹き飛ばす物である。
LOAD HANDLER と云う商品は、小型トラックに荷台に巻き上げ式のシートを取り付け、荷台に昇ったり降りたりせず巻き上げ用ハンドルだけで荷降ろしをしようと云うものである。
その他少し考えれば・・・しかし日本には無い商品が多数見られた。日本に無いと言えば、ケミカル製品には、似たような商品だが性能では勝てない商品が沢山ある。

エキポシと云えば、今や誰でも名前位は知っているだろう。Cargo Quik Steel と云う商品は、ネジが切れるエポキシパテだと説明する。しかも接着対象をほとんど選ばないとの事。確かにサンプルには、可動するボルトが差し込まれていた。その他がガラスの補修用接着剤、金属の研磨剤、金メッキが簡単にできるキット等々、各分野で日本より一歩先を行っている商品が目を引いた。
勿論全てが日本より優れていると云う訳ではない。圧縮ポンプのスプレーガンは、何年か前に日本に輸入されたが普及しなかった。ビニールレザーの穴の補修用工具に至っては、レザーそのものの品質が良くなった上にシート等にはほとんど使われなくなってしまい、需要そのものが無くなってしまっている。これら多数の商品やメーカーには、すでに日本でも知名度の高いものもかなり有る。

ACデルコ、ゲイツと云ったメーカーは、日本の部品業界での戦略商品になっている。そこまでは行かない迄も、用品、部品業界で古くから扱われている商品も少なくない。新しい分野の商品を、自動車業界とは今まで縁の無かった商社が代理店契約を結んでの輸入、販売し始めたものもある。洗剤のシンプルーグリーンは、機械工具商が総代理店となって販売している。
このショーへの日本人の見学も年々大変盛んになっている。部品組合は、具体的な買い付けに動いている。参加者が多くなれば、出展商品の知名度も上がる。知名度だけではなく、性能や技術の先進性も多くの人々が知る。さらに、何よりも価格を聞いて驚く。そこで各ブースで話をすると、かなりの業者が日本への進出に積極的である。窓口についても、比較的柔軟に考えている様である。先述のシンプルグリーンの様に他業種からの参入も増えるだろう。

日本の自動車修理業界も、平成7年に車両法改正を機に、これ迄の法による規制(保護策)が急速に緩和されて来ている。修理業界と用品業界の垣根が取り払われ、戦後棲み分けの内で安住してきた業界が、大変化を余儀なくされつつある。自動車の生産ラインは、すでに国境がないと云われている。このボーダーレスの波は生産ラインだけでなく、修理業界を含むアフターマーケットにも急速に押し寄せるだろう。

これは但目新らしい、安いと云った商品が入ってくるだけでなく、法規制の緩和によって“車をさわる”事が誰にでも出来る様になれば、個人マーケット向け商品の開発に一朝の先駆をしている米国に踏みつぶされる可能性すらある。新製品の開発力、積極的な市場拡大、低価格、流通合理化、個人向け製品の先駆性等々そして日本の業界の置かれた現状と合わせ考えてみる。ただいたずらに、不安がったり、恐れたり、ましてや劣等感を持ったりする必要はないが、冷静に自からの現状を分析し、将来への方向を探ってみる必要があるだろう。その時の一助として、今回のショーが役に立てば幸いである。

Kマート

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