日刊考現学(1999.12.25〜12.29)より
| ■学級崩壊の相談に答える ●落ち研・夜の分科会が終わったあと、2年生でクラスが崩壊しているという先生の相談にのりました。いろいろ話を聞き、具体的なアドバイスをしてると、私自身もすごく勉強になったのです。 学級の様子は、まず朝のことから聞きました。 『朝、職員朝会があって、先生が来るまで、子どもは何をしてるのですか。』 日直や係の子が、九九のテープをかけ、みんなで歌うことになってるそうです。でも、言うことを聞かないで、勝手に立ち歩いてる子がいるそうです。
簡単にできるようなプリントを渡し、終わったら裏に絵でも描かせておく。 それでもやってない子は、休み時間でもさせるのです。 休み時間でのさせ方も、宿題忘れと同じ、1時間目の授業を5分ほど早めに終え、全員立たせ、プリントをやってない子だけすわらせ、他の子は休み時間、すわらせた子には、やるべきことをさせるといいわけです。 ●とにかくおしゃべりが多くて、教師がカッカしてしまう、と言います。 実際、私がこの前まで受け持ってたクラスもよくおしゃべりします。 でも、それでカッカしても、結局いいことはないのです。 その先生は、「先生が手の平のみんなに向けてあげたら、静かにする」という約束を作ったそうです。 でも、約束を不用意に作ると、約束を守らない子を守らせるために、苦労するのは、確かです。 教師の手をあげる動作を見てない子もいるだろうし、見てもしゃべってる子も出てくるでしょう。 教師が決めた約束を全員に徹底できないことが、学級崩壊を助長してしまう可能性だって、あります。
●フラッシュカードは、次のように見せていきます。 (表)9×3 (子ども)くさん27 (裏)27 (表)9×8 (子ども)くは72 (裏)72 教師がフラッシュカードの表の式を見せ、子どもが答えを言うスピードぐらいで、裏の答えも見せていいわけです。 そんな風に、めくりながら、フラッシュカードをくり返します。 でも目的は静かに話を聞かせることですから、途中で右手に1枚だけ持ち、残りのフラッシュカードは後ろ手にして見えなくします。 (表)9×4 (子ども)くし36 (裏)36 たいてい、この後、シーンとしてます。(シーンとしてなかったら、再び、フラッシュカードを続ければいいです。) シーンとしてる中で、すかさず、大切な指示を一つすればいいのです。
●教師は、だいたいにおいて、真面目な人に多い。 真面目ゆえに、形式的なことを疑いもせず「しなければいけないこと」と思って、実行してることが多いのです。 例えば、授業開始の挨拶。真面目ゆえに、全員がそろうまで待つから、なかなか揃わなくてイライラしてしまう。真面目な子は、早く来ているのに待たされるから、もう少し遅く帰ってきてもいいんだ、と思ってしまう。 例えば、給食。全員の用意ができないと、「いただきます」をしてはいけないと思ってしまう。 例えば、帰りの挨拶、全員が帰る用意をして揃うまで、待ってしまう。 これらのことを、学級崩壊したクラスで守らそうと思うと、子どもも教師も疲れてしまいます。
給食は、揃った班から「いただきます」をする。 帰りの挨拶も、帰る用意のできた班や個人から「さよなら」をする。 そんなやり方をしてもいいのです。(もちろん、他のやり方でもいい。) 要するに、「こうしなければいけないものだ」という思いこみが、教師を追い込んで苦しめてしまうことがある、ということに気をつけなければいけない。 「こうしなければいけないものだ」という思いこみは、授業のやり方でも現れてきます。 「国語なら、わからない言葉はなくし、深く検討し、いっぱい発表させる。」 こんなに要求するのは、大変です。
もちろん、分析批評とか、より高度なものを要求していってもいい。 でも、それは日常的指導が普通にできるようになっての話なのです。
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