POLY-PLAY

実機について 1985年、共産圏であるドイツ民主共和国(東ドイツ)で開発された唯一のアーケードゲーム筐体とされる。
東ドイツのVEB Polytechnik社が制作し、「パックマン」など西側諸国のクローンゲームが収録されていた。
約2,000台製造されたが、ゲームセンターのような資本主義的な商業事業ではなく、
国営の別荘やユースホステル・非営利クラブなどに設置されていた。
CPUにZilog Z80のクローンであるU880(クロック2.457600MHz)とカスタムサウンドチップを搭載していた。
ディスプレイの解像度は512×256・50Hzで、10色のパレットをサポートしていたがカラーオーバーレイも使用可能。
筐体には8方向レバーとボタンが配置されている。
以下の8種類のゲームが収録されている。
  • Deer Hunt…鹿撃ちゲーム。撃てるのは10発のみ。鹿に当たったショットは減点されない。
    但し、15秒以内にショットが発射されなければ弾を1発失われる。
  • Hare and Wolf…「パックマン」のクローンゲームで、ドイツ民主共和国で人気のあったロシアのアニメシリーズ「Nu, pogodi!」がベース。
    主人公のウサギを操作して迷路内の食べ物を食べていく。追いかけてくるウルフに食べられないように逃げなければならない。
    点数はエンドウ豆が1点・ニンジンが5点・ナシが7点または10点。
  • Downhill…旗の間を滑るだけのシンプルなスキーゲーム。ゲートの幅は画面サイズの半分である6メートル(非常に簡単)から、
    0.2メートル(クリア不可能)まである。
  • Butterflies…ドイツ民主共和国の子供向けテレビシリーズの主役であるPittiplatschやMoleが登場する。
    難易度からすると大人向けのゲームである。網を持ったクマを操作して野原を飛ぶチョウを捕まえる。
  • Shooting Gallery…セガの「カーニバル」のクローンである。画面に表示された的を撃つと得点になる。
    風船は1点・アヒルは2点・花は3点となる。弾丸は左のマガジンに撃ち込むことで再装填出来る。
    3列それぞれの右上には、黄色・青・ピンクの3色のマルチプライヤーフィールドがある。
    一番下の列にいるアヒルは、すぐに撃たなければ弾丸を盗んでしまう。
  • Motor Race…レースゲーム。レースカーを操作してライバルカーと競争する。
    4ラウンド中2勝しなければならないが、比較的難易度は低い。
  • Memory Game…記憶力ゲーム。並んだ図形を数秒間見せられた後に隠される。その図形を正しい順番で答える。
  • Water Pipe Burst…部屋が水浸しになるのを防ぐゲーム。上の部屋では水道管が破裂している。
    バケツで水滴を受け止める事で水位が上がるのを防ぐ事が出来る。バケツに溜まった水は特定の場所で空にする事が出来る。

ウィキペディア英語版
「Poly-Play」(https://en.wikipedia.org/wiki/Poly-Play)


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