「っ、やだ・・・」
その色がすごく恥ずかしく思えて目を背けた。
だけど獄寺君は嬉しそうな様子でその先端を撫でまわす。
「ぁあ、っんん、」
ぴりぴりとした強い刺激に思わず声が漏れる。
「すげー綺麗な色・・・今まで外に出したことがないから、ほかのどこよりも敏感なんでしょうね」
気持ちいい?と耳元で囁かれてゾクリと背中に鳥肌が立った。
皮で覆われていた部分に指を這わされて、また性器が力を取り戻し始める。
だけど獄寺君の指の動きは本当に「洗っているだけ」のようで、それなのに感じている自分がすごく恥ずかしくなった。
「も、いいよ・・・自分で洗うから・・・っ!」
少しだけ動くようになった腕で獄寺君の腕を止めようと掴んでも、まったく止まる気配がない。
「オレの前で自分で洗ってくれるんですか?それを見るのもすごくいいですけど・・・今日はオレに洗わせてください。
10代目この部分触ったの、オレがはじめてでしょ?10代目の初めて、オレが十分味わいたいので・・・」
「なっ・・・!」
何てこと言うんだ、という思いは触れてきた唇のせいで声にならず、頭の中で鳴り響く。
自分では触らないところ、触れないところ、体の中まで全部見られて触られて。
獄寺君がオレの体で触ってないとこなんてないと思ってたのに。
今まで触ったことも、正確には見たこともなかったところを暴かれて、手の中に収められてしまった。
先端の少しふくらんだ部分をなぞるように指を這わされ、たまに先っぽの穴に指をねじ込まれる。
「ぁあああっ!」
いつもはそうされると少しの痛みを伴って、それでもすごく気持ちよかったのに、
今は感電したみたいにびりびりと足が引きつった。
同じことをされてるはずなのに、どうして?
耳元でクスリと笑う気配がした。
「10代目は普段も敏感ですけど、今はそれ以上に敏感ですね」
やりがいがあります、と耳に吹き込まれて途端に顔が熱くなる。
片手は先端部分を刺激したまま、もう片方の手が下の袋を握り締めた。
「あ、あっ・・・!」
ビクビクと腰が動いて座ってる椅子がガタガタと音を立てる。
「やらしい、10代目。自分で腰動かしてオレの手になすり付けて」
「や、ちがっ・・・!」
「違うことないでしょう?ほら、オレが手を止めたら自分で擦り付けてるのがよく分かるでしょ?」
「やだっ・・・やだぁ・・・!」
輪っかを作るようにしてオレの性器に添えた指に擦り付けるように腰が動いてる。
止めようと思っても止まらなくて、恥ずかしくて涙がこぼれた。
それは頬を流れる前に、オレの顔をじっと見ていた獄寺君の唇に吸い取られた。
「かわいい、10代目・・・もうイきそうですか?」
そうたずねられて素直に頷いた。
足の間から聞こえるくちゅくちゅという濡れた音も、獄寺君に顔を覗き込まれてるってことも、
恥ずかしい、なんて考えてる余裕すらなくなって。
ねだるように声を出した。
「もうイく、イかせて・・・!」
「分かりました」
ちゅ、とこめかみにひとつキスをされて、指が動き出した。
緩くもなくきつくもない絶妙の締め付けで性器をすりあげられる。
指に力を入れて獄寺君の腕にすがりついた。
性器に沿ってスライドさせた手を見ながら腰を震わせる。
もうだめだ、と思った瞬間、先端の穴を爪で引っかかれてあっけないくらいに精を吐き出した。
「っや、ひぁああぁあ!!!」
オレがイったあとも獄寺君の手は動き続けて、最後まで精液を搾り取られた。
はぁはぁと大きく息をして荒くなった息を整えているところで、体が浮いた。
トサリと体を椅子から下ろされて床に四つん這いにさせられる。
一瞬冷たいと思った床も、シャワーから出た暖かいお湯のおかげで心地よい。
そこでふと、尻の間に擦り付けられた性器に気がついた。
獄寺君の、それ、が、すごく硬いのが分かる。
シャワーのお湯よりも熱く感じるそれが、入り口に当たって腰が跳ねた。
まさかこんなところで最後までされるとは思ってなかったものだから、盛大に慌ててしまう。
「ご、獄寺君、待って・・・!」
慌てて振り返ると快感を耐えるように眉を寄せた獄寺君の顔が見えた。
その表情に、ごくりと唾を飲み込む。
そんな顔するなんて、卑怯だ。
入り口に擦り付けられるたびに先走りのぬめりでくちゅくちゅと音がするのに、何も言えずに下を向いた。
尻の間をずるりと進んでくる性器と共に背中が覆いかぶさってきて、近くなった声に囁かれる。
「10代目、足を閉じてもらえますか」
「へ・・・?」
え、閉じたら入れにくいんじゃないの・・・?
そう疑問に思って後ろを振り返ると、にっこり微笑んでいる獄寺君と目が合う。
手で足を撫でられて、閉じるように促された。
「でも・・・」
それって痛いんじゃないかと思ってなかなか足を閉じられずにいると、
「今日は入れませんから」
ゆっくりと言い聞かせるようにそう言いながら、なおも足を撫でられて。
どういう意味?って聞く前に、獄寺君の熱くなったものが足の間を滑ってきた。
「えっ・・・!?」
「さすがにコンドームも用意してませんし、ここを使わせてもらいます」
だから、閉じて下さい、ともう一度言われてやっと獄寺君のしたいことが分かった。
恐る恐る足を動かしていくと、太ももに獄寺君のものがあたってびくついてしまう。
硬くて、熱くて、自分の足で挟むにはどうしても抵抗があった。
足は開いているのか閉じているのか中途半端な状態で、
背中を撫でられて、それからずるりと差し込まれた。
くちゅり、と水音を立てて獄寺君のものがオレの裏側を行き来する。
抜き差しというよりかは擦りつけられる感じで。
「気持ちいいですか?10代目」
ズルズルと擦り上げられる感覚が気持ちよくて頭を縦に振りながら腰を獄寺君の方へ押し付けてしまう。
後ろでクスリと笑う気配、それから腰を掴んでいた手がまた太ももを撫でる。
「足、開いてきてますよ。力が入らなくなるくらい気持ちいいですか?」
性器の裏側を擦り上げるのはそのままに、いやらしく耳の後ろで囁かれる。
否定もできずにただただ首を振った。
「ぅ、んッ・・・気持ちい、っ・・・」
「っ・・・失礼します、」
「ゃあっ・・・」
どくり、とひときわ熱くなった獄寺君に息を呑んだ。
その間に体を横向きに倒される。
床は流れ続けているシャワーのおかげで暖かく、詰めていた息をほっと吐き出した。
体は横向けのまま、顔を上に向けるとオレンジ色の淡い照明の中に獄寺君の顔がはっきりと見えた。
眉を寄せて目を細めたその表情はとても色っぽくて胸をぎゅっと締めつけられた。
「10代目・・・すみません、少しの間、オレの好きにさせてください」
搾り出すように言われた言葉にゾクリと背中が粟立った。
上になった右足を押さえられて、自分でするよりも強く挟み込むことになる。
力強く脈打つそれに吐く息が熱くなる。
足を押さえるのとは逆の手で腰を固定され、それから挟んだものを動かされた。
全身がお湯に濡れているから、スムーズに抜き差しされる。
そのたびにくちくちとねばついた音がして顔がカッと熱くなる。
だらだらとだらしなく流れる精液を獄寺君の先端でかき混ぜられて音が大きくなってくる。
「10代目、10代目・・・」
強く挟み込んだために大きくなる摩擦に、太ももにまで快感を感じて驚いた。
擦り付けられて発生する摩擦熱に、直に合わさった肌に、体温が上がる。
体を倒して口付けられて、深く絡まった舌がしびれそうだ。
だんだんと抜き差しをするスピードが早くなり、無理な体勢から獄寺君の肩に手を伸ばした。
「ぅあ、ぁ、やぁああっ!」
ずるずると勢いよく袋の付け根まで擦り上げられて声が抑えられなくなる。
熱くて、気持ちよくて、口は大きく酸素を求めて開ききった。
ぐり、と硬い切っ先で下から上へ擦り上げられた時、体が強張って精液を吐き出した。
そのせいで滑りがよくなったところを何度か往復して、獄寺君のものが震えた、
そう思ったときには熱い精液が叩きつけられて、それに呼応するようにオレも残りの熱を全て吐き出した。
ビクビクと震えた性器は今まではコンドームを一枚隔てていた熱を直接感じて、
暖かい獄寺君のものを体に受けて、体で繋がるのとはまた別の満足感があった。
何度か大きく息を吐いて呼吸を落ち着ける獄寺君を愛しく思い、
肩に置いた手をさらに伸ばして首に絡めた。
「10代目・・・」
「・・・たまにはいいね、こういうのも」
「そうですか?」
「うん、何か、いいな」
にっこり笑ってそう言うと、獄寺君も微笑み返してくれて。
「じゃあまた、してもいいですか?」
「うん。またしようね」
ふたりの熱を流すシャワーを少しだけ恨めしく思いながら、熱い口付けを交わした。
End
................
二回目の投票で2位になりました、「風呂場(笑)」です。
そのまんま!(笑)
えぇと、書きたかったのは素股です。(ワオ直接的)
素股書こう、どんなシチュエーション?じゃあ風呂場。(ワオ短絡的)
皮を剥く云々は、このお年頃ならではのことを書きたいなぁと思って。
そんなことするのは(言うのは)風呂場だろうなぁと思って、くっつけました。
まぁどっちも書きたかったことなんですけど。
あとひとつ、言わせたかったセリフあるんですけどね・・・今回も言わせられなかった・・・。
また次回、チャレンジしたいと思います。がんばって言わせよう。
で、本当に書きたいことだけを書いただけなので、
お題にも沿ってないしヤってるだけだし。
ランボさんはお約束の使われ方だし。(申し訳ない)
でもまぁ、満足です。私。(笑)
(2005.04.04)
前
文章目次
戻る