丹波周辺の野山歩き

丹波市の加古川(佐治川)右岸流域の山々。


応地坂(232m)〜大谷点命:坂尻(394.8m)〜古天神(460m) 〜点名:高釣瓶(596.6m)
〜境界尾根J.P(Ca600)〜点命:新郷(585.7m)往復〜坂尻林道
丹波市山南町<’06.3.15>地形図1/2.5万 丹波和田

<坂尻側の獣柵のゲート>            <坂尻側から応地坂の地蔵さん>

前日に天気予報を確認して。当日支度をして富田の工房を車で出発(8:10)。応地トンネル入口手前のトンネル
竣工記念広場に車を置いて出発(8:18)。すぐに獣柵のゲートがありそこを通過する。往時はよく利用されたで
あろう峠への道を登る。10分余りで地蔵さんの祠をみて応地坂に着く。応地側に妙号が刻まれた石碑が建つ。

<応地側から応地坂の妙号の石碑(右岩の上)>       <共同アンテナ付近から点標名:大谷>

石碑の傍から尾根の踏み跡をたどる。まもなく共同アンテナの横を通過する。このあたりからしばらく
林床にシダが茂り踏み跡を覆っているが注意して歩けば迷うことはないほどよく踏まれた道が続く。

<大谷への登りの岩尾根>          <大谷への登りの途中から石金山>

大谷に近づくにつれて尾根に露岩が現れてきて岩稜歩きが面白い。高度感が無いので岩稜通しが楽しい。
露岩の上から、蛇山の東尾根のむこうに今年の1月に登った石金山が春霞の向うに存在感を示している。

<大谷への登りの途中から蛇山(奥はP464妙見山)>      <大谷への途中から行者山(左)と三組尾(右)>

岩稜のため展望も良くなり、振り返れば蛇山(P358m)が目の前にあり、頂上から西尾根のガレた所(矢印)が人間地獄
らしい。稜線からカール状の斜面がガレいるところを、蟻地獄になぞらえてネーミングしたのかと思われます。
その右にはトンガリ頭の行者山とボリューム感のある三組尾が朝の光を全身に浴びて輝いている。

<大谷への途中から延命寺山(左)とカザシ(右)>      <大谷への途中から応地の集落>

さらに目を右に転じれば延命寺山(左)とカザシ(右)が挨拶を送ってくれてるように見えます。その左奥に頭
を出しているのは妙見山か。南を向けばすぐ下にトンネルを出た道路が応地の集落に向かって下っている。
これから進む縦走路の東は常に佐治川(加古川)が有り。今は春の陽光をきらきらとまぶしく反射している。

<大谷への途中から千が峰>                <点標名:坂尻 大谷四等三角点395m>

西方にはお馴染の千が峰がなだらかな稜線を見せている。先月に延命寺・岩屋山を歩いたとき岩屋の肩の鉄塔から
蛇山からの北尾根が応地坂で高さを落とし次に高度を上げたピラミッド山が点標名:大谷だったのを思い出す(9:15)。

<大谷の北側鞍部>                  <P362への登りの岩尾根>

大谷の北側鞍部に赤く塗られた岩があり、応地に降りる?踏み跡があった。P362への登りからまた岩尾根になり
「丹波霧の里」のHPのログにある「龍のしっぽに掴まっているような累々と岩が鱗のような所を登る」とあるのを
思い出し、まさにそのとおりで旨く表現されていて感心しました。岩はよくフィリクションが効いて楽しい岩稜歩きです。

<Ca410付近から古天神>            <岩屋山(726m)(左)と篠ガ峰(627m)(右)>

小さな起伏の岩尾根を行く。途中のコブから頂上に岩を乗せた古天神が見える。早く傍に行きたい気もあるが、いま
歩いている岩尾根も面白い、もっと楽しみたい。西の尾根の向うの岩屋山(左)篠ガ峰(右)が少しづつ近くなってきた。

<手前のピークから古天神>           <古天神の頂上部の岩>

とうとう古天神の手前のピーク来てしまった。直線距離は250mぐらいか。一旦下って登ると目の前に頂上の岩が
現われた(10:23)。さすがに大きい。直接登れない。基部を東側に巻く。だんだん下に追いやられている事に気がつ
いて山腹をトラバースして頂上を越した尾根に戻る。そこから頂上に戻ることを忘れて(残念ながら)鉄塔に向かう。
<後日、古天神の頂上の岩に上がりました。>

<鉄塔No.77から白山>                   <鉄塔No.77から点名:新郷>

<送電鉄塔bV7はP460mの古天神から北に尾根通しに来て、P596.6mの高釣瓶に向かう分岐点に建つ鉄塔。>
ここから普通の踏み跡になる。鉄塔No.45あたりの切り開きで写真をと思ったがシャッターを切らずに過ぎて行く。
初めて巡視路とはどんなものか興味しんしん次の鉄塔に向かう。よく踏まれた道は鉄塔には向かわず左の山腹を行く。
おかしいと思い梢越に鉄塔を探すが見つからず、山腹をよじ登って尾根に出ると踏み跡があったのでそれを登る。
鉄塔No.77 の下を通りピークに立つと絶好の見晴らしである(11:22)。丹波の山の経験が浅い私は周囲に見える山
の同定は出来ないので。ごく近くの登ってきた山々に目をやるだけ。まだ登っていない白山は容姿がいいのでので
いつか登りたい。点名:新郷は下山ルートを坂尻林道にしているので、スタミナと時間があったら今回に登りたい。

<鉄塔No.77から古天神・大谷・蛇山方面>                <鉄塔No.77から高釣瓶>

南側に今日歩いた鉄塔No.45・古天神・大谷とその向うに蛇山がかすんで見える。北西にはこれから行く高釣瓶が
ある。この山は北面は良いが南側は鉄塔でズタズタにされ痛々しく気の毒な山です。写真を撮り高釣瓶に向かう。

<高釣瓶頂上三等三角点596.6m>          <P543付近より点名:赤井>

巡視路の標識の横を通りしばらく行ってから撮影場所に手袋の片方を置いて来たことに気がついて引き返す。
貴重なスタミナと時間を余分に使いもったいない気分で歩く。途中の巡視路分岐の標識を過ぎるとしばらくで
次の巡視路分岐の標識がありそこが高釣瓶の頂上(三等三角点596.6m)であった(11:54)。頂上は切り開かれ
ていて明るいが、展望は良くない。ここで昼食。日差しは春めいているが風は冷たい。携帯電話は繋がらない。

<新郷への分岐点ピーク(Ca600)より篠ガ峰 反射板と送信塔が見える>     <境界尾根から新郷への分岐点> 

食後、坂尻川のツメの破線の乗越目指して出発。1時ぐらいに着いて、そこから新郷をピストンして2時ぐらいに
下山にかかればグッドと計算しながら歩く。但し、スタミナはもっと先で判断しよう。P543の登りも何とかこの
古古車は持ちこたえた。見通しの効くところで点名:新郷や赤井を観察して写真撮影する。地図にある破線の
乗越に向かう。この辺りと思うところに氷上側から明瞭な道が合流する。坂尻側はよく見たつもりだが道は見出
せなかった。そこからひと登りすると新郷とのジャンクションピークに着く(13:09)。スタミナは少し残っていた。
篠ガ峰が近くになり頂上の反射板もよく見える。馬酔木が花を一杯付けていた。携帯が繋がりメール発信する

<点名:新郷の四等三角点585.7m>      <坂尻川の地形図上の最上流の堰堤>

ザックを置いてカメラだけ持って点名:新郷に向かってジャンクションピークを赤いプラ杭に導かれて下っていく。
少しヤブっぽいところに古いネットがあり歩きにくい。そこを過ぎて西に少し下がったところに点名:新郷の四等
三角点585.7mがあった(13:24)。この頂上も展望はなく写真だけ撮って引き返す。途中左手に高釣瓶が見る。
ザックの所に戻り破線の乗越に引返す。注意深く坂尻側を見て行くがやはり踏み跡は見つからず氷上の油利か
らの踏跡との合流点に着いた。坂尻側への出だしの破線が境界尾根の対岸に迂回していて探すのは面倒なので
最大傾斜線に沿って植林地をズリ下る。沢身が見えてきたので下流の方向へ斜めに降りていくと蛍光色のピンク
色のビニテープが目についたのでしばらくビニテープに従って山腹を行く。テープは適当な間隔で続いていた。
所々にある倒木の枝に乗りバランスを取って越していく。やがてテープを見失ったと思ったところの下のほうの
植林の立ち木に白ペンキが塗られていて。それをめざして下っていくと林道に降りたった(14:21)。そこは丁度
地形図の最上流ある砂防堰堤からすぐの下流だった。ほっと一息して記録しようとして記録帖の紛失に気がつく。

 

<岩窟内の童の立像(赤丸)と役の行者像?(黄丸)>         <坂尻林道の岩窟への石段>

ここ坂尻林道は西谷林道に比べて威圧感がないのは何故か。季節が1ケ月たち暖かくなり日照時間も長くな
った為か?それもあると思うが人工の気配が西谷より多いのが一番ではないかという気がする。今となって
は記録帖を探しにいく体力も無く諦めて左岸の林道を下る。すぐに次の堰堤を過ぎて10分ほど下ると右岸の
高い岩壁にポッカリと口を開けた岩窟がある。林道から木橋が架かり、橋面に真新しい滑り止めの金網が貼ら
れていて、その先は石段が岩窟まで登っている。これは見て置かなくてはと疲れた足取りで石段を登る(14:36)。
岩窟内は広く、賽銭箱の向うに童の立像と行者山で見た役の行者像によく似た青銅?の像が祀られていた。

<坂尻林道の獣柵ゲート>            <坂尻林道から高釣瓶(左)と古天神(右)>

岩窟をあとに林道を下り3つ目の堰堤を過ぎ、巡視路の標識も3ヶ所通過、夫々写真は取っただけ。4つ目の堰堤の近
くに別荘の分譲地があり、その先から松の苗畑が続いて、林道が右岸に渡る手前で獣柵のゲートを通過(15:22)。
左右に松の苗畑が続く午後のうららかな林道を歩く。振り返ると今日歩いた稜線が西日を受けて輝いていた。坂尻
の集落の中を抜けて「トンネル竣工記念広場」の車の所に戻り富田の工房に帰る(16:07)。


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