八ヶ岳登山('06.8.29〜30)


美濃戸〜行者小屋〜中岳のコル〜阿弥陀岳頂上(2805m)往復(泊)
行者小屋〜地蔵尾根〜赤岳(2899m)〜文三郎尾根〜行者小屋〜美濃戸



<美濃戸の駐車場を出発して南沢を行く>

富士見の山荘を車で出発して美濃戸の赤岳山荘の駐車場に車を置いて歩き出す(7:50)。
1700mを越える朝の深い樹林帯は涼しさを通り越して寒いくらいで汗は全くかかづ気持がいい。



<山道の傍に咲くコガネギクとトリカブト>

柳川の北沢と南沢の分岐を南沢に入る。豊かな水量の沢音を聞きながら行くと次第に沢音が遠くなり
登山道の傾斜も強くなる。しんどい登りも道端の花が励ましてくれる。



<広河原の向うに横岳の稜線が見える>              <行者小屋の向うに横岳>

急な登りが緩くなり広い河原状の所を行くとやがて横岳の西壁が見えてくる。行者小屋はまだ先である。
広い河原に沿った樹林内の道の林床は厚いコケが切株や倒木や岩を覆い尽くして、面白い造形美に見えた。
足に疲れが出る頃にやっと行者小屋の前に出る(11:00)。そこは八ヶ岳の核心部の内院であった。



<中岳のコルへの途中から硫黄岳と横岳>               <中岳のコルの下を行く>

この計画の段階では男性2人は阿弥陀岳のピストン。女性3人は周辺の散策して小屋泊りだった。
ゆっくり昼食をしているうちに体力回復、余力を感じ、天候もそこそこなので全員で登ることになった(12:10)。



   <中岳のコルの下から赤岳>                   <中岳のコル>

まずは中岳のコルまで登ってそこで登るか下るか最終判断する。女性3人は本格的な山は約40年ぶり。
20代の頃に登った記憶がよみがえってきたのか確かな足取りでコルに登りつく(13:24)。



   <コルからキレットと権現岳>               <コルから中岳と赤岳>

コルからのアルペン的展望に大きな感動を覚えたようです。しかしここからの阿弥陀岳は今までの登りと違います。
目の前に岩場に架かる梯子が見える、その上も急峻な鎖の岩場があるようだ。でも登る確かな気持が伝わって来た。



<鎖場を登る(右上に見える裸地が中岳のコルの一部)>       <阿弥陀岳頂上>

鎖場から先ほど通過した梯子が見えず、この登路の急峻さが判ります。最盛期には大勢の登山者が通過するところ
でも手がかり足がかりにする岩がはがれやすい所もあります。幸いにもこのときは対向者も少なく落ち着いて登れ
たのが良かった。そして厳しい岩場に咲くナデシコなど高山植物を鑑賞する余裕もあり頼もしい気分になりました。



<頂上のお花畑>                      <頂上の四等三角点>

頂上が近ずくと傾斜も落ちる。この頃になるとガスに閉ざされて展望が無くなった頃に頂上に着く(14:15)。
40年の人生の感慨に耽りました。良くやったご苦労さん。まだまだ捨てたもんではない。お疲れさんでした。
頂上付近にもお花畑があり、ミネウスユキソウやトウヤクリンドウなど写真に撮って下山にかかる(14:45)。
下りは登りより危険なので一人だけ簡単にアンザイレンする。急な鎖場もガスのおかげで高度感を意識せずに
落ち着いて手がかり足がかりを確かめながら無事に中岳のコルに降り立った。コルからしばらく下ると雨が降って
きたので雨具を着て行者小屋に到着。雨は止んでいた。夕食までの間、お茶の道具を出して皆でお茶を楽しんだ。


行者小屋〜地蔵尾根〜赤岳(2899m)〜文三郎尾根〜行者小屋〜美濃戸


<赤岳稜線の地蔵仏>                  <赤岳天望荘前のコマクサ>

今日は女性3人はゆっくりと美濃戸へ下山。男性2人は地蔵尾根〜赤岳(2899m)〜文三郎尾根〜
行者小屋〜美濃戸で合流の予定で小屋を出発(6:30)。山はガスで見えない。稜線の地蔵仏に着く(7:38)。
すごい強風とガス、メガネが曇って見えない。岩陰で防風着を着る。10分ほど歩くと天望荘に着く。そこに
コマクサが咲いていたのでザックからカメラを出して一番近くの花を写す。花を選ぶ状況では無かった。



<赤岳頂上>

小屋から急な鎖のある岩場を登り傾斜も落ちて来ると頂上である(8:35)。35年ぶりの赤岳です。
頂上に一人だけいた登山者と写真を撮りあいっこする。雨まじりの強風のため長居をせず、昨日と同様に
簡単なアンザイレンをして下山を始める。彼は近じかヒマラヤのプモリの登山計画を持っています。山でい
かに安全に過ごすかということに対して慎重で確実な対策を講じてくれました。。私も昔の正月合宿で赤岳
の下山でフリーズしたパーーティの一員とアンザイレンしたが正月の稜線は超過密。確かなセルフビレーも
無しに通過したことを思い出す。幸運だった。頂上直下の急な降りから文三郎道の分岐の下ぐらいまで降
りアンザイレンを解いて行者小屋まで下る(10:10)。小屋に預けていた荷物を受け取り美濃戸へ向かう。



<行者小屋前からガスの切れ間の赤岳>

美濃戸の赤岳山荘で行者小屋で作ってもらった弁当を食べてから、車で富士見のホテルの温泉で汗を流して
から山荘に帰り泊る。翌朝は車で入笠山の湿原にマツムシソウやヤナギラン等の花を見てから帰路に着く。



<富士見の山荘>                       <入笠山への車道から雲海の八ヶ岳>


<入笠山の湿原にて>               

富士見のホテルの温泉で入笠山に登った人がマツムシソウが咲いているとの話を聞き楽しみにしていた。
実際に湿原に沢山の花が咲いていてデジカメで撮ったがみんなピンボケだった。少々ショックでした。

                
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