APB―All Points Bulletin―

実機について 1987年、ATARIから登場したアクションゲームである。
パトカーを模した専用アップライト型筐体の中央にステアリング、その両側に攻撃ボタンとサイレンボタンがある。
2つのボタンは利き腕の違いにも対応出来る様に、それぞれ2組配置されている。
サイレンボタンを押すと、音と共に筐体上部のライトが点滅する。
筐体下部の右端にはアクセルペダルがある。着脱式の座席もあり、座ってプレイする事も可能。
ゲーム画面は見下ろし型の2D縦画面方式。画面右端にはステータス表示エリアになっている。

プレイヤーは新米警察官の「ボブ巡査」となり、パトカーを操作しながら街中をパトロールする。
パトカーの前方には照準が表示されており、違反者の車に照準を合わせてサイレンを鳴らす。
サイレンに反応した車はその場でスピードを落として画面外へ消える。
パトロールにはノルマが課せられており、制限時間内までに街に現れる犯罪者を全員逮捕するのが目的である。
更に設定ノルマを超えて逮捕したりするとボーナスが与えられる。
道路沿いにも様々な施設があり、給油所を通過するとパトカーに燃料が補給される。
ガレージ「スピードショップ」を通過すると、ブレーキ・銃・耐久力・レーダー等のパトカーの装備がアップグレードされる。
また、ドーナツショップでドーナツを購入すると制限時間が延長される。

1日目は訓練として閉鎖されたコースを走り、コース上の三角コーンにサイレンを使用する。
2日目以降は、ステージ開始前に表示された軽犯罪者の車を、後ろからサイレンボタンを押して車を停めさせる。
特定の違反者は多くのサイレンボタンを押さないと逃走してしまう。
違反行為を起こす車は特徴的な外観をしているが、スピード違反だけはどの車でも発生する。
更に無謀運転・飲酒運転・薬物中毒者などの新たな違反者が現れる。更に逃亡中の重罪犯を逮捕するという任務(A.P.B.)も与えられている。
ステージは複数の警官がシルエットで写っている場面から始まり、署長が重大犯罪で指名手配されている容疑者の顔写真と警戒すべき車両が
重大犯罪として麻薬の売買・売春・テロ・放火犯などが現れるが、核燃料を満載したトラックを主人公が追跡して回収する特殊なステージもある。
逃亡者を捕らえて署に戻ってきたら、2階から署長が取調室に入る前に容疑者を激しく揺さぶって自白を取らなければならない。
ボブ巡査が指名手配の容疑者を自白させると「ボブのトップ10」という画面が表示され、その容疑者が刑務所に収監される。
16日目以降は軽犯罪者は登場しない。その他に路肩で車の修理をしている夫婦を助けると75ドルのチケットが手に入る。

画面右端のステータス表示エリアにデメリットメーターがある。
サイレンが鳴っていない状態でコーンなどに衝突したり、違反者以外の車を撃ったり、ドーナツ小屋や歩行者に突っ込んだり、
ガス欠(ノルマ達成時)、凶悪犯から自白を得られなかったりするとデメリットメーターが増加する。
また、ダイナマイトが当たって車が爆発したり、電車などに高速で衝突したり、
工事現場を低速で飛び越えようとしたりするとデメリットメーターが増加する。
一定のスコアを達成するか、トラブルを起こさない様に1日を過ごしたり、「DEMERIT ERASED」と描かれた金袋を取得するとデメリットが1つ免除される。
時間切れでノルマを達成出来なかった場合、ボブ巡査は署長に襟を引っ張られて首を絞められたり、基準以下の成績で署長に着服させられる等、
4種類の内いずれかのコミカルなシーンが表示されゲームオーバーとなる。
チケットを使わない違反行為には1つのデメリットが加算される。
但し、A.P.B.の日にこの様な事があっても、プレイヤーが最重要指名手配犯の逮捕に成功した場合はノルマを免除される。
ノルマを達成すると無線で警察署への帰還が促され、プレイヤーはスタート地点か、若しくは他の警察署にパトカーで戻らなければならない。
警察署に戻ると、ボブ巡査を出迎える署長の姿が映し出される。


【参考資料】

ウィキペディア英語版
「Category:Atari arcade games」(https://en.wikipedia.org/wiki/Category:Atari_arcade_games)


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