BATTLE ZONE

実機について 1980年にATARIから登場した、疑似3Dグラフィック式シューティングゲームの一種。
背景やキャラクターは、ベクタースキャンによるワイヤーフレームで表現され、
単純なグラフィックでありながら、非常に奥行きを感じさせるリアルな描写になっており、
後に同社の「レッドバロン」や「スターウォーズ」等の開発に繋がる。

画面は1人称視点のみで、戦車のコクピットから前方を映し出している。
そのため、プレイヤーの戦車は画面に直接表示されない。
潜望鏡を覗き込む様な姿勢でプレイするため、プレイ画面を横から見物する場合は
両脇から覗き見る構造になっている。
操縦は2本のジョイスティックで行う。ジョイスティックは前後2方向にしか動かせない。
ジョイスティックを2本同時に前に倒すと前進し、同様に手前に引くと後退する。
ジョイスティックを互い違いに倒すと、その場で旋回する。(超信地旋回)
右側のジョイスティックにはトリガー(引き金)が付いており、押すと弾を発射する。

噴火する火山と上空に浮かぶ三日月を背景に、ピラミッドやブロックのような様々な構造物が
配置されたフィールド内を移動しながら、目視の他に画面上にあるレーダーや警告音を頼りに敵を発見して迎撃する。
プレイヤーは構造物の背後に隠れたり、攻撃を受けた場合には急旋回して敵の追撃から逃れる。
フィールド上の構造物は破壊不能で、プレイヤーの戦車や敵の攻撃すらも通さない。
速度の異なる2種類の敵戦車の他、レーダーに映らない高得点のUFOも現れる。
敵が誘導ミサイルを発射すると警告音が鳴る。

アメリカ陸軍の関係者からの要請で「The Bradley Trainer」と称する、
このゲームをベースとした戦車シミュレーターが開発されていた。
オリジナルの「バトルゾーン」には出てこないヘリコプター等が登場する。
戦車本体は動かせず、砲塔のみを旋回させて敵を攻撃する。
完成したシミュレーターは陸軍に納品されたものの、実際に運用されたかは定かではない。


【参考資料】

ウィキペディア英語版
「Category:Atari arcade games」(https://en.wikipedia.org/wiki/Category:Atari_arcade_games)


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