チェイスH.Q.

実機について

ニューヨーク…
そこはドラッグ、殺人、スパイetc…多彩な犯罪が起る街である。
犯罪を撲滅するため、ここマンハッタン署に特捜本部が新たに設けられた。
CHASE特捜本部、通称「CHASE H.Q.」と呼ばれているこのチームは、
車を使って逃亡する犯人達を逮捕する事を任務としている。

CHASE H.Q.に所属する刑事トニー・ギブソン…
部類の車好きである彼は、愛車のスポーツカーにターボチューンを施し、
相棒のレイモンド・プローディーと共にパトロールに出るのが日課である。そんなある日の事…
『ナンシーより緊急連絡。アイダホの切り裂き魔ラルフが郊外に向かって逃走中!!
ターゲットは白のスポーツカー、どうぞ』
本部のナンシーから連絡が入った。事件発生だ!
トニーとレイモンドはスクランブルする。逃走車を発見!!サイレンを鳴らせ!
トニー達は発見した逃走車と市街地・郊外でカーチェイスを繰り広げていく。
しかし、犯人もそう簡単には捕まってはくれない。
こうなったら車ごと体当たりし、走行不能にして逮捕するしかない!!


1988年、タイトーから登場した擬似3D式カーアクションゲームである。
ゲームシステム・グラフィック等は、同社から1986年に登場したドライブゲーム「フルスロットル」 をベースとしている。
専用筐体には一般的なレースゲームと同様に、モニター下にステアリングホイールと足元にアクセル・ブレーキペダル、
座席の右側にはシフトレバーがある。更にシフトレバーのグリップ部分には「ターボ」ボタンが付属している。
画面上部には現在のスコアとハイスコア・制限時間・自車の速度・逃走車との距離(DISTANCE)、画面下にはターボの回数が表示される。
ターボは回数制限があるが、使用すると短時間パトカーが急加速する。
なお、ターボは使い切るとステージ中に補充は出来ないが、ステージクリア時やコンティニュー後に回復する。

プレイヤーは刑事となって黒いスポーツカーを改造した覆面パトカーを運転し、車で逃走する凶悪犯を追跡して逮捕するのが目的である。
各ステージ開始前、特捜本部のサポート担当のナンシーから無線で逃走車の特徴が伝えられる。
ステージ開始と同時に制限時間のカウントダウンが始まる。この制限時間が尽きる前に逃走車を発見しなければならない。
道路上には一般車が走行しており、これまでのレースゲームの様に接触しても爆発する事は無いが、
大きくスピンしたり急減速する事になるため、大幅にタイムロスを招く。
更に各ステージの途中に分岐点があり、画面上に短時間表示される矢印のルートに進まなければ逃走車との距離が大幅に広がってしまう。
逃走車との距離が縮まるとパトカーからサイレンが鳴り響き、同時に制限時間が回復する。
更に画面右端に逃走車との詳細な距離ゲージ、左端には逃走車のダメージゲージが表示される。
一般車に接触しない様に暴走する逃走車に体当たりしてダメージを与える。
更にターボを使用すると、通常よりも相手へ与えるダメージが大きくなる。
体当たりを繰り返していると逃走車から煙や火を吹き始め、徐々に車の速度も落ちていく。
最終的にダメージゲージを満タンにすると逃走車は動けなくなり逮捕となる。

追跡中に制限時間を失うとゲームオーバーとなるが、コンティニューで再開も可能。
但し、コンティニューのカウントダウン中でも逃走車との距離は引き離されてしまう。
5つのステージで全て逃亡犯を逮捕すると、特捜本部長から表彰されエンディングとなる。

【チェイスH.Q.シリーズ】

  • S.C.I.(1989年)…「チェイスH.Q.」の続編。システムはほぼ同じだが今作は銃撃も可能になった。
  • スーパーチェイスクリミナルターミネーション(1993年)…「S.C.I.」の続編。ステージ構成に応じて車を乗り換える要素がある。
  • チェイスH.Q.2(2006年)…上記作品から約14年振りとなる続編。覆面パトカーを3車種から選択する。専用筐体は派手な音と光の演出がある。
  • クライムシティ(1989年)…シリーズ番外作品。チェイスH.Q.の主人公2人を操作する横スクロールアクションゲーム。
  • クイズH.Q.(1990年)…チェイスH.Q.の世界観をベースとしたクイズゲーム。

【参考資料】

タイトーメモリーズシリーズ(プレイステーション2用ゲームソフト/発売・タイトー/2005年〜2007年)


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