MISSILE COMMAND

実機について 1980年にATARIから登場したシューティングゲーム。
当時はアメリカ・ソビエト連邦の対立(東西冷戦)の真っ只中で、両国が保有する大陸間弾道弾(ICBM)による
全面核戦争が現実味を帯び始めており、それらをモチーフとした映画・漫画・アニメ作品が多数制作された時代であった。
このゲームもそのような作品の一つである。

筐体の左側には3つのボタン、右側にはトラックボールが配置されている。
画面下の地上部分には6つの都市があり、上空から降り注ぐ敵国の弾道ミサイルによって攻撃されている。
プレイヤーは、3箇所の小高い山の上に設置されたミサイル基地の司令官として、
6つの都市を破壊されない様に迎撃ミサイルを発射して、都市を敵の攻撃から守らなければならない。
迎撃ミサイルは1つの基地に10発装填されている。(3か所合わせて30発)
トラックボールで照準を動かし、上空に現れる敵国の弾道ミサイルや兵器類に照準を合わせる。
3つのボタンは3か所のミサイル基地に対応しており、ボタンを押すと基地からミサイルが発射される。
敵の弾道ミサイルは基本的に真っ直ぐ都市に向かって落下するが、中には複数に分裂するクラスター爆弾の様な物もある。
後半のレベルでは、こちらの迎撃ミサイルを回避するスマート爆弾や、自らミサイルを発射して画面を飛び回る
爆撃機やキラー衛星などの新たな敵兵器が追加され、更に攻撃は激化する。
迎撃ミサイルが敵ミサイル・兵器類に命中すると、同心円状に爆風が広がる。
この爆風に他のミサイルや兵器類を巻き込んで、連鎖的に破壊する事も出来る。
撃ち逃した敵ミサイルは、そのまま都市に直撃して破壊してしまう。
破壊された都市は特定のスコアに達するまで復旧出来ない。
都市とは異なり、自軍のミサイル基地は敵の攻撃を受けないが、迎撃ミサイルを撃ち尽くしても途中で補充されず、
他の基地から残りのミサイルで攻撃してステージクリアしなければならない。
ミサイルの数に限りがあるため、爆風に巻き込んで纏めて破壊する等のテクニックが必要となる。
中央のミサイル基地の方が発射速度が速く、位置的にどの角度からでも迎撃出来る有利な場所にあるため、
都市の死守だけではなく、中央の基地のミサイルを温存しながら上手く活用するのが攻略の近道となる。
6つの都市を全て破壊されるとゲームオーバー。

操作も非常に単純で分かりやすく、爆風による連鎖の爽快感もあって、同社を代表する人気作品の一つとなった。
日本ではセガが、ATARIからライセンスを受けて販売していた。
更に1982年にATARIから販売された「リベレーター」は、「ミサイルコマンド」の続編とされている。

【関連項目】

  • SDI-Strategic Defense Initiative-(1987年)…セガから登場したシューティングゲーム。
    同社がライセンス販売していた「ミサイルコマンド」のリメイク作品である。
    レバーとトラックボールでキラー衛星を操作して、宇宙空間で敵ミサイルや様々な兵器を破壊する。
    「ミサイルコマンド」と同じく、地上で敵ミサイルを迎撃するステージもある。

【参考資料】

ウィキペディア英語版
「Category:Atari arcade games」(https://en.wikipedia.org/wiki/Category:Atari_arcade_games)


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