菊池省三さんのお話を聴いて

 菊池省三さんのお話を学力研の講座で聴きました。
『NHKプロフェッショナル仕事の流儀』で、菊池省三さんの登場回を観ました。
 一人の男の子に焦点を当てて、成長のきっかけをつかむために、菊池先生が様々な手を打たれていくところが撮影されていました。
 日曜日、子どもの作文を見ることに10時間をかける。
 テレビのナレーターがこう言ったとき、「そんなことは真似できない」と思いました。
 それゆえ、今回の講座も、すばらしいけれど、私には真似できない内容なのではないか、と思っていたのです。
 でも、違いました。
 名前を紹介され、拍手の中で登場された菊池先生は、
「大阪の人の拍手はとっても素晴らしいですね。」
とほめられてから、
「拍手には、3つのコツがあります。何でしょう。」
という話に入り、強く・細かく・元気よくを教えてくれました。
 ほめて、指導する。そして、問いを出し、隣の人と相談させ発表させる。
 そんな当たり前のことのくり返しを続けられるのでした。

(2013.12.22)

 菊池先生は、始業式のときに、問題のある4番バッター(例え)をよく観察し、お辞儀をした浅さ深さまでもメモします。
 それを出会いの最初のほめる材料とするのです。
 ということは、どんな問題をかかえた子がいるかを引き継ぎしているわけです。 まずは、4番バッター、3番バッターのいいところを見つけ、それを全体の場でほめるわけです。
 私の場合、ついつい全体とくらべてしまい、4番バッターよりお辞儀がうまい子がいると、その4番のお辞儀をほめられなくなってしまうのです。

 問題ある子どものほめることをまず探す。

 これが大事なわけです。
 菊池先生は、子どもの様子を大量に写真におさめています。最初は、教卓と黒板の間の狭い場所をミニ箒で掃除してた子が、やがて、教室の真ん中で堂々とぞうきんがけしている。そんな子どもの成長が、写真から読み取れるのです。

 まずは、現状を確認する。
 そして、わずかな変化を見つけ、ほめ、成長を実感させる。

  以前はこうだったのに、今はこうなっている、ということが言えるように、写真やメモをとっていく必要があるのです。

(2013.12.23)