音読指導

 今、担任している2年生のクラスは、音読がとても下手です。
 一斉読みは揃いません。指名なし音読で、個人個人に読ませてみると、ぼそぼそとした声で、たどたどしくしか読めない子が多いのです。
 そこで、音読指導をしてみました。

・席順で、「。」交代で読む。
・私に「合格」と言われたら、OK。
・時おり、いきなり指名。読めなかったら立っておく。
(次、当てられた時、正しい箇所を読めたら座れる。)
・時おり、一斉音読する。

 だいたい次のような言葉がけをして、やり直し、そしてほめて合格にしました。

『声が小さい。もう少し大きな声で。』
 →『よし、ちょっと大きくなった。合格。』
『もっとスラスラ読む。もう一度。』
 →『うまくなった。よし。』
『うまい。合格!』 

 ほとんどの子には、注文をつけます。
 だからこそ、『うまい、合格!』と一度で言われた子は、とても喜びます。

『「、」で、ちょっと休む。』
『「、」がないのに、切らない。ここは一気に読む。』

 時には、読み方の見本を示しながら、やり直させていきました。
 女の子は、声の小さい子が多く、ほとんどが声の大きさでやり直しさせました。 でも、低学年の場合、無理に大きな声を出させない方がいい、というのをどこかで聞いたか読んだかしたことがあります。
 でも、小さい声のままを赦しておくのも、変です。
 そこで、1回だけやり直しをさせました。
 すると、ほんのかすかでも、声は大きくなってるので、『少し大きくなった、合格!』と、少しの伸びをほめてあげるのです。
 こういうことをくり返す内に、大きな声も出せるようになると思うのです。
 個別指導ばかりだと、他の子は退屈になります。
 そこで、時には、教科書を見てないような子を指名し、続きを読ませます。
 クラス全体がざわついた時には、『ここみんなで読んでみよう。さんはい。』と指示し、一斉読みをさせました。  
『「、」のところで、みんなと合わせるのです。』
とアドバイスすると、バラバラの一斉読みが見事に揃いましたよ。

(1999.11.13)