木竜うるし・音読テスト

「木竜うるし」の第4場面を授業しました。
「木竜うるしの登場人物は2人です。誰と誰ですか、高子くん。」
「権八と藤六。」
「そう。では主人公は権八でしょうか、藤六でしょうか。」
 パッと手をあげさせました。ほぼ半々の予想でした。
「今日は主人公は誰かなと考えながら音読していきましょう。」
 四の場面を交代読みしました。
 私が権八を読み、子どもたちが藤六のセリフを読みます。教師がセリフらしく読むことで、子どもの読みに影響を与えたいと考えたからです。
 戻って、1ページだけ、今度は子ども達が権八、私が藤六を読みます。
 それから、隣の子と交代で読ませます。
 次に音読テストをしました。読むのは、次の権八のセリフです。

ふうん、やっぱり木竜かあ。
(全身をなで回す。……はなれて見て)なあるほど、水がゆれるとゆらゆらっと見えるわ。ああ、安心した。……さっきはほんまに生きとると思うたが……やっぱり悪い事をしとると、気のせいでいろんなふうに見えるもんだ。……悪い事はできんもんだなあ。

 最初の一文をまず暗唱させました。
「最初の一文を覚えたら立ちなさい。」
 一列当てて言わせてみました。
「二文目まで覚えたらすわりなさい。」
 二文になると、なかなか覚えられません。途中で止め、全員がすわった列を当てて言わせました。
 音読テストの全文暗唱は無理だなと判断しました。
 音読テストには、次の4つのレベルのどこに挑戦するか考えさせました。

すごく自信がない…スラスラと読めたら合格。
ちょっと自信がない…大きな声でスラスラと読めたら合格。
ちょっと自信がある…感情を込めて読めたら合格。
挑戦者(チャレンジャー)…前で、手振り身振りを入れて読めたら合格。

 担任の先生には、どこで合格したかチェックしてもらいました。
 このやり方は、自信のない子にプレッシャーを与えないのと、自信のある子の挑戦欲も刺激するので、なかなか効果的なテスト方法です。
 上記の全文は読ませません。しっかり読めている子は、1文、2文で合格。
 今ひとつの子は、少し長く読ませて、「あと」と告げ、他の子を先にテストしていき、もう一度読ませて合格にさせました。
 今回、挑戦者は0。ちょっと自信があるを選んだ子は、厳しめに合格判定をしました。この後、誰が主役かを検討しました。(つづく)

(2008.2.22)