ビール売り子のドミナント戦略

 東洋経済ONLINEに「時給8000円を稼ぐ「ビール売り子」の超仕事術」という記事が載っていました。(2015年5月16日)
 野球場でのビール売りは歩合給です。ビール1杯の販売価格の数%が給料になるのです。
 普通のビール売り子は、1日100杯前後を売り、時給にすると2000~3000円。
 でも、1日200~300杯売る人もいるそうです。時給にすると約8000円。
 売るための戦略は3つあるそうです。

①魚の目、木の目、鷹の目
②自分の“しるし”=特徴を魅せろ
③販売効率を高めるドミナント戦略

 ①は目配りができるということです。

 彼女たちは、いくつもの目を持っている。近くにいる目の前のお客さん。先ほど買ってくれた少し離れた場所にいるお客さん。そしてこれからお代わりを頼みそうな遠くのお客さん。
 お客様に対する目線、目の届き場所を適宜書いている。ビールを頼むお客さんを逃さずキャッチしている。

 この辺りは、教師の教室での目配りに似ています。
 ②は、お客様から声をかけて頂くための個性的な目印をつけておくことです。 テレビドラマの主人公が同じ服を着ているのも、視聴者に覚えてもらうためもあるのです。
 ③の「販売効率を高めるドミナント戦略」は聞き慣れない言葉です。
「ドミナント」を辞書で調べてみると、「支配していること。優勢であること。」と書かれていました。(『大辞泉』より)

 ではトップ売り子さんは、どうしているか。自分からまた多く買ってくれるお客さんを、絞って固めていくのだ。あるプロ野球ファンが最初1回ビールを買うとする。その際に、周囲のお客様にも合わせて宣伝・営業する。「今日は○○チームが勝つといいですね!」と元気よく一声添えて。「今、ビールのタンクを替えてきたばかりだから、新鮮ですよ!」と大きな声で勢いを伝える。
 さらに②で紹介した「覚えてもらうための」特徴を必ず伝えて、魅せる。買ってもらったお客だけでなく、周囲5メートル四方のお客を、自分のファンエリアにしていく。こうすると、「またあの娘から買いたい」「私も買いたい」「じゃあ、私も」という価値の連鎖が起こっていく。

 トップ売り子の戦略、あなどりがたしです。
 自分のフォンエリアを作ってしまえば、重たいタンクをかついで、球場中を走り回らなくてもいいわけです。
 楽して儲かる。この戦略から教師も学ばなくては。

(2015.5.18)