なぜ人は山に登るのか

 明日の道徳の授業で何しようかと、考えました。
『生きる力』の万引きをテーマにした教材文を扱ってもいいのですが、水曜日から自然体験学習ですから何かしら、それにからんだものをやる方がよさそうです。
 そこで思いついたのが、登山家の野口健氏が、エベレストや富士山で清掃活動をしていることです。たしか、TOSS岡山サークルMAKに実践があったはず。
『インターネットを使った楽しい道徳・ボランティアの授業』の第3集に、その実践が載っていました。(現在第13集まで出ています。)
そのコンテンツでは、野口健氏が、子どもの頃は成績が悪かったけれど、25歳に世界7大陸の最高峰を制覇し、最後に制覇したエベレストでゴミの多いことにショックを受け、エベレストや富士山の清掃活動を始めたことが紹介されていきます。
 このまま追試しても、子どもの意見を多く引き出すことはできません。清掃活動にメインを置きすぎると、野口健氏の生き方がぼやけてしまうし、その逆もまたしかりです。
 とりあえず中央図書館に行き、野口健『あきらめないこと、それが冒険だ~エベレストに登るのも冒険、ゴミ拾いも冒険!~』(学研2006.6)を借りてきました。子ども向けの本なので、2時間ほどで読み終えました。
 そうする内に、頭の中で、授業展開が見えてきました。

1.山について知ってることを書きましょう。時間は3分です。
2.人はなぜ山に登るのでしょうか。その理由を3つ書いたら持ってきます。
3.野口健さんは、なぜ山に登るのかを見ていきましょう。(コンテンツ)
4.山にゴミを捨てる人をどう思いますか。
5.ゴミを拾うために山に登る野口さんをどう思いますか。
6.今日学んだことを書きましょう。

 山について知ってることを発表させる中で、山の名前や山の危険なところが出されると思います。高山病やクレパスなどで人が死ぬことをこちらから教えます。
 山に登る理由の中で、「ゴミを拾うため」は出ないことでしょう。
「みなさんが出した以外の理由で、山に登る人がいます。野口健さんです。」
というように、野口健さんにつなげていきます。
 コンテンツを見せながら、山にゴミを捨てる人をどう思うか、日本人にゴミを捨てる人が多いことや、富士山がゴミの山だと世界の登山家に言われていることをどう思うかも、子どもたちに聞いていくつもりです。
 今日学んだことの発表の中で、自然体験学習でゴミを出さないようにしよう、もしくはゴミを拾おう、という意見が出れば、それを大いにほめて取り上げてみたいのです。授業中に紹介できなければ、次の日(自然体験学習前日)の学級通信で紹介します。

(2009.6.21)