UP Date '05.6.28
<工事前の状態>
工房の建築を始めた当時より機会が来ればウッドデッキを作ろうと思っていた。その為に予定の
範囲に杭を打ってスペース確保して、その外側に植木や草花を植えていた。
工房は未完成ながら不便さを感じなくなったので、ことしの5月ごろから具体的に準備を始めた。
昨年の始めに買っていたドゥーパ!のウッドデッキの本やインターネットで知識を得ながら、図面も書
き始めた。JW−CADで何度も図面を書き直しているうちにだんだん下記の考えが固まってきた。
(1)デッキの大きさを決める為にフィート表示の材規格を身につける。
<材料のロスを出来るだけ少なくしたい>
(2)デッキ材は2x材のウエスタンレッドシダーにする。
<耐久性、調達性、経済性から決めた。>
(3)調達先は(有)木工ランドにする。
<よく利用するホームセンターでも扱っているが、輸送の面で手間が省けるので決めた>
(4)その他の資材は最寄のホームセンターで調達する。
<繰り石、砕石、刷毛などは手持ちのを使った。>
本当はこんなことはやらなくても出来ると思いますが、施工者のイチびりな性格がさせています。
工房を建てていて感じたことは基礎やサッシ窓は基準にならないものである。よってデッキはデッキの
基準が必要と思ってやりました。その基準から基礎やサッシ窓の採寸をして図面に反映していきました。
水盛りも、作業箇所を移動するごとに何回も同じ作業を繰り返し確認した、(年による記憶力の衰えと、
ものぐさな性格でメモなどしないので)。繰り返すごとに少しずつ水盛りの要領がつかめ、水平の信頼度が
高まりました。(あとになって、先に進みたい気持ちを抑え、水平出しに時間を掛けたのは正解でした)。
水糸の高さを根太の高さプラス10ミリに設定する。
水平・垂直を見るときに気泡の水準器を使うときがあるが長い物の測定はやはり水盛がすぐれている、水
盛の精度は±1ミリぐらいは楽勝だが、気泡の水準器では測る距離にもよるが誤差は大きいと思います。
勉強や図面作成が長引いて実際の工事の着手が後ろに後ろに下がり梅雨が目の前に来てしまった。ネット
で購入するデッキ材は発注したら1〜2日で搬入してくれるので、基礎工事が終わるころに発注しなけれ
ば置き場所や雨対策に困ることになるので、基礎工事を先行させる。
「基礎の穴掘り」 水糸を張って地面全体の高さを把握してから穴を掘った。深さは25〜30センチぐらい、
底に拳〜掌大の石(敷地内を整地したときに出たものを積んでおいた)を10センチぐらい入れて、右の写
真の丸太を両手で持ち上げて♪カアチャンの為なら〜〜♪と突き固める、連続4回突いたら中休止、暑い、汗
が噴き出す、60歳を過ぎた体にはきつい。その上に砕石を4センチぐらい入れてまた♪カアチャンの為なら〜〜♪
を繰り返す。17箇所をやり終える。3日間のうち半日だけ雨で休養ができた。
一旦、西宮の家に帰り、6月6日に図面訂正後、材料出しをしてデッキ材の発注をする。
図面訂正は基礎工事をしている時にサッシ窓の上にあるヒサシとパーゴラの柱が干渉していることに気がつい
た、側面図ではヒサシはクリア出来ているのに、正面図で見落としていた、そこが素人です。
すでに基礎の穴は全部出来ている、移動するのはしんどい、結局、新たにヒサシを避けた位置に柱用の基礎
を追加することにする(余分な出費、設計不良)。このメリットは外周に使う根太を、強度アップの為に奮発
して2x6から2x8にしたのに、柱が根太の弱点の接続部にあったのが、その位置から移動できたことだった
<デッキ材の搬入>(6月7日)
デッキ材を受け取るために現場の工房(丹波市)に戻る。
昨日に発注して今日配達。ズバリ宅配便。でも14ftの長尺物、小口便は無理。
やってきたトラックは箱型のロングボデー、田舎道は狭い、色々やったが横付は無理。ドライバーの
頑張りで、約0.5tのウエスタンレッドシダーは無事搬入完了。員数確認して代引き支払い。
ブルーシートを掛けて雨対策をしていたら夕昏が迫って来た。
独特の木の香りがする。
さあ、明日からがんばるぞー!
<根太の施工>(6月8日〜14日)
いよいよ根太工事開始、外周の根太は2x8で豪華版、知人に借りたスライド丸鋸で図面どおり寸法加工。
塗装は、キシラデコールのウオールナット、3年前に工房の外壁に使った残りを探し出してくる、少し濃く
なっている、刷毛もうすめ液で洗ったら使える。まずは家側の根太の取付。長さは3615+1385で5m
いきなり大物、接続部は4x4の束柱ノミ、不安になり2x8の端材を添え木して不安を抑える。(矢印の家側)
工法は概ね木工ランドのやり方だが、気がかりはパーゴラの柱をどうするか、木工ランドは束柱ノミだった。
結局、柱は後からボルトで根太に固定することにして、束石の水平と位置を決め、束石の上面と水糸までを
正確に測り、その数値で束柱を切断し塗装後、家側の根太にステンレスの90ミリのコースレッドを
使用して束柱を取付る。束柱の取り付いた根太は重かったが一人で何とかよろけながら束石の上に乗せた、
仮に固定してレベルを確認したらよく出ていた、最初にしては上手く行き過ぎたようで非常に嬉しかった。
早速に束石の羽子板に65_のコースレッドで固定していく。
根太は長いのでどっしりとしているが家側に仮止めして動かないようにして、奥の柱を立て上部をヒサシから
伸ばした支えに仮止めして、下げ振りで垂直を出して、1/2吋のボルト2本で根太に固定する。手前側の柱
も同様にして取付る。しめしめ、これで気にしていた柱が2本立った。
家側の根太が出来たら根太は半分出来たみたいだ、家側の根太を基準にして奥の根太のレベルを出し、
三角関数を使って家側の根太との直角を出しかてら束石に固定する。家側と対面する根太は家側と並行になる
ように位置決めし、レベルを出して束石に固定する。手前側の根太はすでに固定した根太に揃えたらお終い。
外周の根太が1周したあと、家側と対面する根太に柱を立て垂直を出して、ボルト2本で根太に固定する。
これでパーゴラの柱も4本立った。水糸を張っていた枠も撤去する。この1週間で雨は11日の半日だけ。
<内側の根太と大引きの施工>(6月14日〜16日)
内側の根太は全て2x6材を使用する。まず床板を接続する位置の根太を取付る、両端が接する外周の根太に
高さを揃えて固定。中間の束石のレベルと位置決めは大き目のさしがねを使用した。
中間に束石をもつ三箇所の内側の根太を取付けた時点で全ての束石を埋め戻すことにする。内側の根太を
全部取付けてしまうと埋め戻しの作業がしにくいからと、現状でも陸上競技のハードルみたいに跨いでいく
のに年がいくと足が上がらずこけそうになり、行ったり来たりが非常に疲れる。埋め戻もしんどかった。
大引きも材は少々歪んでいたがクランプで矯正しながら問題なく取付けた。束柱のない根太と大引きは
コースレッド2本で繋いだ。
家側の根太はサッシ窓の戸袋と隙間を明けているので、サッシ窓のレール部分の床板は根太より半分以上
オーバーハングしてしまうので、根太のレール部分にレッドシダーの端材を追加した。
それと出来上がった根太を見ていて根太と柱の関係に不安を感じたので、丁度適当な端材があったので柱の
近くの根太の4箇所に火打ちを取付けた。
ウッドデッキ工事の核心は基礎から根太まででしょうか?今までの作業に比べてなんと楽しい作業でしょう。
ただ炎天下の塗装は熱中症になりそうだが、その作業も週末に始めて現れた頼もしい助っ人により解消された。
注意したのは1枚目の位置決め。出来上がった根太を巻尺で寸法確認する。メインの床は2x6の12ft
を使い接続面の片端のみ切断して揃え、他端は全部貼り終わってから電動丸鋸で1発切断をする。
また1枚目はサッシの雨戸のレールと戸袋の出入りと柱の部分の切欠きの加工もある。電動丸鋸、ジグソウ、
手鋸で対応した。
床貼りでは図面上の隙間を4ミリとして計算したが概ね正しかった、施工中の材の反り、曲がり、歪み、
は出来るだけクランプや梃子を使って矯正したが材が軟らかい為に矯正仕切れない面もあるので、施工中
も時々残り寸法をチェックして補正する必要がありました。
床はステンの75ミリのコースレッドで貼ったが、隙間ばかりの注意ではなく、根太からの浮き上がりにも注意
しなければ、浮いた状態はコースレッドの締め付けでは解消しないので、クランプなどで隙間をなくしてから
コースレッドの締め付けを行った。案外手間のかかることで、クランプが大活躍するのは困ります。
小さい方の床は14ftの材を3等分して貼りました。最終の床面積は13.86u、約4.2坪。
出来上がった床を愛犬の「ふうちゃん」(ビーグル犬 ♀10歳)がチェックをしています。