「ゼビウス」登場メカのミニチュア化計画

シューティングゲームの金字塔「ゼビウス」。
緻密なストーリーも然る事ながら、ポスターや家庭用移植版の説明書等に描かれたリアルなイラストも魅力的でした。
このゲームに登場するメカを模型化する事が、作者の幼い頃からの夢でした。
模型暦はそれなりに長いものの市販のプラモばかり製作していて、フルスクラッチ(完全な自作)となると腕の方が上達せず…
1990年代から鉄道模型やゲーム筐体など、少しづつ色々とフルスクラッチ作品を手掛けて、2007年頃に漸く第一号作品「カピ」を製作しました。
このキャラクターを第一号作品に選んだのは、機体に機器類が満載されている姿に作り応えがありそうだった事と、
下記のように後継機のテラジが多く登場するためか、ゲーム内ではあまり活躍の場が無く、模型化と言う形で光を当ててやりたかったからです。
でも最大の理由は、テラジやトーロイド等を作るには作者が苦手な曲面加工が避けられなかったからなんですけどね(笑)
恐らく最も製作難易度が低い「バキュラ」を選ばなかったのは、モデラーとしての意地でもあります。

この紹介ページは"鹵獲したゼビウス軍兵器を保管する地球連合軍の研究施設"…という設定にしたいんですが、
ご覧の様に、まだまだ寂しいラインナップです。
数が揃えば格納庫風のジオラマも製作して、本格的な紹介サイトにしたいと思います。

…おっと、waveから発売された「ソルバルゥ」もボチボチ製作せねば。
(^^;


カピ【KAPI】(一年・一回り)
コードネーム…ラムバス(ディフレクター)

連射機能を持ち、滑らかに反転する「タルケン」の後継機。
機体後部には2機の巨大なドークト発生器があり、活動中に高速で回転させてドークトを得る。
「タルケン」のコクピット後方に大きく伸びたドークト増幅器を小型化し、3個ずつ並べてユニット化した増幅器を
コクピット前部に2台装備している。
その間をスリットにすることでコンデンサーのようにドークトを大量に蓄積し、
それを敵機の直前に放出することによって、見かけ上、連射を可能にしている。
プロトタイプには「バキュラ」を使用したが、全て「バキュラ」製にすると「ガンプ」の負担も大きいため量産に適さず、
「タルケン」のパイロットも訓練無しにすぐに搭乗出来る事から、量産機では通常の「イル・ドークト」製に変更した。
しかし、「タルケン」に比べると回避能力が明らかに劣っており、すぐに後継機「テラジ」の生産に入ったため、
総生産数は非常に少ない。
(小説版「ゼビウス」より抜粋、一部脚色)

作品はノンスケールですが、大体1/32くらいかな…?
切削したスチレンボードにプラ板を貼り付けて、その上から鉄道模型のジャンクパーツ等でデコレーションという乱暴な製作法(笑)
このゲームのデビュー当時、イラスト全般を担当されていた遠山茂樹氏によるリアルイラストを参考にしましたが、
ドット絵の印象から更に戦闘機らしい姿にしたくて、やや細長いスタイルにアレンジしました。

左から3枚目の画像。機体後部から撮影したものですが、この作品を制作する段階で悩んだのは推進機関の表現法でした。
"特殊な金属状物質の「イル・ドークト」は単体で浮遊する能力があって、推進機関が無くても飛行出来るのでは…?"
この問題を巨大掲示板「2ちゃんねる」のゼビウススレッドに持ち込んだところ、解決出来たのは他でもない「ゼビウス」作者である遠藤雅伸氏の
「好きなように作ったら良いよ」との一言をいただいたからです。
作者の憧れである"ビデオゲームの神様"からの助言は、確実に製作スピードを早めてくれました。
このアドバイスを元に、イル・ドークトによる浮遊能力とは別に前進&加速用のノズルを2機設置しています。

左から4枚目の画像。機体の表面は無数の機器類に覆われていますが、裏面には殆ど何もありません。
実は「イル・ドークト製の物体は核兵器すら通用しない」と言う設定があるんですが、いくら核兵器が通用しないといっても、
機体の裏にまで重要な機器類を剥き出しにしないのではないか?
…と、自己流に解釈して製作しています。
流石にのっぺらぼうでは寂しいので、アクリルカッターで彫った分割線と僅かばかりのパイピングを施しています。
一応、無意味にパイピングしてるワケじゃなく、コクピットからの指令を推進機関へ送り込んだり、
推進機関の根元にあるセンサー類の情報をコクピットへ伝達する設定です。
個人的にココが好きな部分だったりします(笑)


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