2012年…
南米ペルー上空に突如として未確認飛行物体が大量に出現し、人類に攻撃を開始した。
地球連合軍が迎え撃つが核兵器をも無力化する軍事力に、いよいよ万策尽きたその時、
"ムー・クラトー"と名乗る謎の男が、連合空軍のリチャード・アレン大佐の前に現われた。
彼は1万6千年前からやって来た地球人で、地球を侵略しようとしている敵は、遥か昔に地球に存在していた巨大バイオコンピュータ
"ガンプ"が率いている軍団の一つであり、本来の故郷である地球にオリジナルのガンプを再生するべく、
6箇所に存在する移民星の内、地球から比較的近距離にある惑星ゼビウスから出撃したという。
地球に人類が残っていた事を知ったガンプは、他の移民星の様に"地球の更なる繁栄を目指し、自らが人類を統率し管理する"野望を抱いた。
彼らの兵器類は、ガンプの強力なESPを実体化した"イル・ドークト"(冷たい・超能力)と呼ぶ材質で製作されており、 物理法則の異なる地球の兵器では一切破壊出来ないらしい。
ガンプに対する唯一の対抗策としてムーは、惑星ゼビウスで共に行動していたアンドロイド"イブ"が収集した ガンプのデータを元に設計した戦闘機"ソル・バルゥ"の製作を進言する。
彼らの言葉で"太陽の鳥"を意味するこの戦闘機は、製作に必要な大量の"イル・ドークト"を生産する高性能コンピュータと、 パイロットに相応しい強力なESPを持つ人材を必要としたが、
ムーとイブによる人材の確保、アレン大佐達の協力によって速やかに計画は実行に移された。
遂に完成した3機の"ソル・バルゥ"は、全人類の期待を胸に出撃する。
果たして、ガンプの野望を止める事は出来るのか…
(小説版より一部抜粋)
1983年、ナムコから登場。
シューティングゲームの金字塔的なタイトルだが、この筐体は当時、
ナムコと提携していたATARIが北米地域向けに販売したアップライト型筐体である。
自機「ソルバルゥ」を操作し、状況に応じて対空兵器「ザッパー」・対地兵器「ブラスター」を使い分け、
巨大要塞「アドーア・ギレネス」を中核とするゼビウス軍に制圧された全16エリアを突き進む。
エンディングは無く、自機が無くならない限りゲームは延々と進行する。
何も無い場所にブラスターを撃つと現れる六角柱「ソル」や「スペシャルフラッグ」などの隠れキャラクターは、当時としては画期的なフィーチャーであり、
後に他社のゲームにもジャンルを問わず現在まで影響を与えている。
早くからパソコンや家庭用ゲーム機に移植されており、特にファミコン版は本体の売り上げにも影響を与えたとされる。
後に業務用「スーパーゼビウス」が登場したが続編ではなく、敵の出現パターンや隠れキャラクターの位置を変更する等、
難易度を上昇させて客の回転率を高めた改良版である。
業務用関連作として、1991年に大型筐体を採用した3Dシューティングゲーム「ソルバルウ」が登場した。
1995年に登場した「ナムコクラシックコレクションVol.1」には「ゼビウス」「スーパーゼビウス」の他、2人同時プレイや新キャラクターの追加、
グラフィックも大幅に変更した「ゼビウス-アレンジメント-」が収録された。
1996年に上記「ソルバルウ」とは別作となる、3Dポリゴンを採用した「ゼビウス3D/G」が登場している。
家庭用ハードでの関連作品として、自機のパワーアップ導入の他、洞窟や敵要塞内部などエリアの種類が増え、
攻略にパズル的要素も加わった「スーパーゼビウス-ガンプの謎-」(ファミコン・1986年)が発売。
小説版と同タイトルながら、ソルバルゥ以外にオリジナルの3種類の機体が登場する「ゼビウス-ファードラウト伝説-」(MSX・1988年)が発売。
1990年にPCエンジンにも同タイトルが発売されたが内容は異なり、小説版に準拠した章立てになっている。
2009年にはプレイステーション3用に、久々の関連作品となる「ゼビウスリザレクション」が発売されている。
コカコーラの炭酸飲料「スプライト」とのコラボレーションや、ニンテンドー3DSへのアレンジ移植がされる等、
現在も尚、世界的に人気が高いゲームである。
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