ダライアスバースト―アナザークロニクル―

実機について

ダライアス歴1904年、惑星ダライアスのパトロール艇が異星知性体の者と思われる機体の残骸を発見する。
基地に持ち帰られたその機体は、かつて惑星ダライアスを脅かしたベルサーに似ており、
機体に残されたデータの中には究極兵器「バースト機関」の設計図や、ベルサー艦隊の母星の位置を示した次元マップなどが存在していた。
ベルサーの再侵攻が近い事を知った惑星ダライアスの人々は、新兵器「シルバーホークバースト」の開発に着手するが、
ベルサーの自己進化型プログラムによるウイルス攻撃を受け、亜空間通信ネットワークを寸断された。
ネットワークへリンクしていた機体は情報伝達手段を失い、ダライアス宇宙軍は抵抗する間もなく壊滅してしまう。
唯一、惑星ダライアス・ティアット宇宙基地においてバースト機関を搭載したシルバーホークだけが難を逃れ、
2機の新型機は人型AIであるTi2、テストパイロットのリーガ・プラティカに託された。
ティアット宇宙基地の仲間が見送る中、2機のシルバーホークはベルサー本星へと向かって飛び立っていった。
ネットワークのサポートを受けられない孤立無援の状況で、シルバーホークバーストは敵部隊へと戦いを挑む。
敵艦隊との戦闘は苛烈を極めたが、激戦の果てに二人の英雄は見事勝利を納め、惑星ダライアスはベルサーの支配から解放された。

―そして時は流れ、ダライアス歴1910年…
宇宙は広大であり、未だ人類世界は分断されていたが、亜空間通信ネットワークの復旧は進行していた。
惑星ダライアスより戦闘データと機体情報が各星系へと送られ、シルバーホークへのバースト機関の搭載が進む。
Ti2とリーガがもたらしたベルサーとの戦闘データは、シルバーホークの性能をより洗練され、
また同時に未来のエースパイロットたる年若い新兵たちを育てていた。

ここに人類の一大反抗作戦が始まった。
伝説の鳥を模した機体が次々と飛び立って行く。恐るべき敵の喉笛にその爪を突き立てるために…
翼持つ戦士たちは刻んでいく。歴史にその名を―

(ダライアスシリーズ公式設定資料集「DARIUS ODYSSEY」より抜粋)


2010年、タイトーから登場した横スクロール式2Dシューティングゲームである。
2009年に携帯ゲーム機「プレイステーションポータブル」で発売された「ダライアスバースト」を、
アーケード向けに再開発した作品である。
業務用の同シリーズとして「ダライアスII」以来、21年振りに専用筐体で販売された。
専用筐体は32インチモニター2台を連結し、更にハーフミラーによって継ぎ目の無い迫力の大画面と、
体全体に響きわたるボディソニックシートとヘッドホン端子を装備し、サウンドにも徹底的に拘り抜くなど、
かつての「ダライアス」専用筐体を彷彿とさせるシステムを採用している。
筐体には8方向レバーと3つのボタンが横並びに4組分配置されている。
3つのボタンは自機の向きを任意に変更する「反転ボタン」、通常攻撃を行う「ショットボタン」、
強力な特殊攻撃を行う「バーストボタン」で構成される。
(使用する自機によって、通常攻撃やバーストビームの性能・性質が異なる)
シューティングゲームとしては異例の、最大4人まで同時プレイが可能。
機体の色は座席左から、1P→赤・2P→青・3P→緑・4P→黄に設定されている。
1クレジットあたり3機のストックをプレイヤー間で共有できる「残機共有制」が採用されており、
シューティングゲームが苦手な人も、得意な人のサポートを受けながらゲームを一緒に楽しむ事が出来る。
更に追加料金で「残機無制限」設定も可能である。

携帯ゲーム機用の「ダライアスバースト」をベースに、アーケードならではの様々なモードや派手な演出が追加された。
使用する自機「シルバーホーク」はダライアスバーストに登場した「レジェンド」「ネクスト」「フォーミュラー」の他、
これまでのシリーズに登場した歴代のシルバーホークをベースとした「オリジン(初代)」「セカンド(II)」「外伝」も登場する。
敵を連続で破壊するとレート(スコア倍率)が上昇する。(使用する機体によって倍率が異なる)
アームを装備した状態で敵の攻撃を受けると一段階レートが下がり、自機が破壊されるとレートも初期状態に戻ってしまう。
この作品の象徴とも言える「バースト攻撃」とは、機体直下に表示されたバーストゲージが溜まった状態でバーストボタンを長押しすると
自機の前方に「バーストユニット」が出現し、敵弾も相殺可能な強力な「バーストビーム」が発射される。
バーストボタンを素早く数回押すと、その場に「バーストユニット」を置いたままバーストビームを発射する事も可能。
敵のステージボスにも「バースト砲」が装備されているが、発射のタイミングを計って自機のバーストビームを干渉させて
威力を倍増させる「バーストカウンター」を発動させる事が出来る。
Gダライアス」の「αビームカウンター」に準ずるが、連打の必要が無いなど仕様が異なる。
消耗したバーストゲージは敵・敵弾などを破壊する事で回復する。
更に多人数プレイ中の場合、他の機体から発射されたバーストビームを干渉させて強力な攻撃を行う「バーストリンク」も可能。
但し、「オリジン」「セカンド」「外伝」などの機体は別の攻撃が割り当てられているため、バーストビームは発射出来ない。

【オリジナルモード】…スタートするゾーンを3か所から選択可能。シリーズ共通のシステムであるステージ分岐も存在する。
全12ステージだが、1プレイで3ゾーン構成とシリーズで最も短い。(原作「ダライアスバースト」は全11ステージ・5ゾーン構成)
「オリジン」「セカンド」など一部に使用出来ない機体がある。

【クロニクルモード】…広大な宇宙を巡り、ベルサーに侵略された星系を攻略していく。
オンラインにも対応しており、様々なミッションが設定されたエリアは1000種類以上にも及ぶ。
エリアによっては様々なルールが設定されており、装備が限定された所謂「縛りプレイ」も存在する。
攻略すると新たなエリア・星系へ進行可能となる。ゲーム本編とも言えるモード。

【イベントモード】…上記のクロニクルモードとは別に、メーカーからオンライン配信される特別ミッションに参加出来る。

これまでのシリーズと同様に、特定の色の敵を破壊すると色に対応したパワーアップカプセルが出現する。
多人数プレイ中の場合、カプセル取得直後に残る「アイテムフィールド」に触れた機体も同様にパワーアップ可能。

  • 赤…通常攻撃のパワーアップ。5個取得で武装が変わる。
  • 緑…ボム系攻撃のパワーアップ。5個取得で武装が変わる。
  • 青…アーム(バリア)の耐久力追加。5個取得でアームの性能も変わる。
  • 金…画面内の敵全滅
  • 銀…ボーナススコア(50〜51200まで取得毎にランダムで変わる)
各ゾーン終端に出現する海洋生物型の巨大戦艦を破壊すると次ゾーンに進行する。
オリジナルモードで3ステージ目をクリアすると、最後にクリアしたゾーンによって異なるエンディングが流れる。
アームが無い状態で敵の攻撃を受けると自機が破壊される。残機全て失うとゲームオーバーとなる。

2011年にはバージョンアップ版の「ダライアスバースト―アナザークロニクルEX―」が登場した。
(下記参照)


【参考資料】

ダライアスシリーズ公式設定資料集「DARIUS ODYSSEY」
(発行・株式会社KODOKAWA/企画・エンターブレイン/アルカディア編集部)


ダライアスバースト―アナザークロニクルEX―

実機について 2011年、タイトーから登場した2Dシューティングゲームである。
上記の「ダライアスバースト―アナザークロニクル―」のバージョンアップ版として登場した。

ゲームの基本システムに変化は無いが、筐体外装が黒基調から赤に変更されている。
筐体には8方向レバーと3つのボタンが横並びに4組分配置されている。
3つのボタンは自機の向きを任意に変更する「反転ボタン」、通常攻撃を行う「ショットボタン」、
強力な特殊攻撃を行う「バーストボタン」で構成される。
(使用する自機によって、通常攻撃やバーストビームの性能・性質が異なる)
シューティングゲームとしては異例の、最大4人まで同時プレイが可能。
1クレジットあたり3機のストックをプレイヤー間で共有できる「残機共有制」が採用されており、
シューティングゲームが苦手な人も、得意な人のサポートを受けながらゲームを一緒に楽しむ事が出来る。
更に追加料金で「残機無制限」設定も可能である。

新たな追加モードとして、強力なボスが追加されるなど難易度が高くなった「オリジナルモードEX」が用意された。
使用する自機「シルバーホーク」はダライアスバーストに登場した、「レジェンド」「ネクスト」「フォーミュラー」の他、
これまでのダライアスシリーズに登場した歴代のシルバーホークをベースとした「オリジン(初代)」「セカンド(II)」「外伝」に、
更にこのバージョンから「アサルト」「ジェネシス(Gダライアス)」が追加された。
クロニクルモードやイベントモードにも新たなミッションが追加されている。

2017年にプレイステーション4向けとして、新たなモードとボスの追加と他社のシューティングゲームの機体が登場する等、
アレンジ移植がされた「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」が発売された。
更に2021年には歴代シリーズを多数収録した「ダライアス コズミックリベレーション」の収録作品の一つとして、
「ダライアスバースト アナザークロニクルEX+」が収録されている。


【参考資料】

ダライアスシリーズ公式設定資料集「DARIUS ODYSSEY」
(発行・株式会社KODOKAWA/企画・エンターブレイン/アルカディア編集部)


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