Gダライアス(テアトロ50筐体)

実機について

宇宙に一つの惑星があった。
その星に生まれた生命は、時を経て文明を発展させ、戦いに明け暮れる日々を送っていた。
だが、一人の男によって平和が訪れる。彼の名は「アムネリア」。
人々は彼の名を星の名にして称え、命を紡いでゆく。
そして、時は流れる…

幾多の戦乱の後、平和と繁栄を手にした惑星アムネリアの人々は宇宙開発に乗り出し、アムネリアの衛星ブレザへの移住を果たす。
50年後、アムネリアのもう一つの衛星マーサの獲得を巡り、アムネリアとブレザの間で星間戦争が勃発する。
軍事競争の果てに、宇宙そのものを消滅しかねないほどの強力な威力を持った兵器「A.N.(ALL NOTHING)」が生み出され、ブレザは消滅してしまう。
ようやく過ちに気付いた人々は、兵器を捨て、再び平和への道を歩み始める。
だが、オーバーテクノロジーであるA.N.の出現は、宇宙の平和を守る謎の機械生命体軍団「シーマ(THIIMA)」の目覚めを促してしまう。
アムネリア語で"死を司る者"の意を与えられた謎の軍団は、時の王「アムネリア25世」の予言通りにアムネリアの衛星「マーサ」を襲撃する。
3年前に王の予言に従って設立したアムネリア王立宇宙軍も、シーマの偵察部隊程度の戦力を相手に全滅してしまう。
最早、アムネリアの文明ではシーマに太刀打ち出来ないと人々が絶望に瀕している時、
アムネリア25世は、敵軍の機体コアと禁断の力A.Nを組み合わせた最新鋭戦闘機の建造を決断する。
そして、かつて初代アムネリア王を導き、世界に平和をもたらしたとされる伝説の鳥「シルバーホーク」の名を冠した機体は
王立宇宙軍の生き残りである2名のパイロット、サムラック・ライダとルティア・フィーンを乗せて飛び立つ。

シーマは既にアムネリアの最終防衛ラインを越えているという、絶望的な状況の中に飛び立つ二人を見送るアムネリア王は呟く…
―『君らは生命(いのち)の誕生(はじまり)を見るだろう…』―

(ダライアスシリーズ公式設定資料集「DARIUS ODYSSEY」より抜粋・再構成)


1997年、タイトーから登場した横スクロール式シューティングゲームである。
前作品の 「ダライアス外伝」から引き続き、搭載される汎用筐体に合わせて1画面構成となったが、
シリーズでは初めてキャラクター・背景にポリゴンによる3Dグラフィックを採用した。
これまでの業務用シリーズ作品と同様に2人同時プレイ可能であり、筐体には8方向レバーと2つのボタンが2組配置されている。
通常攻撃を行う「ショットボタン」は「ダライアス外伝」と同じく、ショットとボムが同時に発射される。
もう一つのボタンは特殊攻撃「キャプチャーボール」を発射する。
「ダライアス外伝」に登場した、敵のコントロールボール捕獲を更に発展させたシステムで、
ボタンを押した瞬間、機体から前方に向かってキャプチャーボールが発射され、命中した敵を捕獲する。
捕獲した敵は自機のオプションとして共に攻撃に加わり、自機と重なるとシールド代わりになる。
敵を捕獲した状態でキャプチャーボールボタンを押すと、敵弾を消滅させる緊急回避用のボムとなる。
同じく敵を捕獲した状態でショットボタンを押し続けると、捕獲した敵が機体に吸収されると同時にαビームが充填される。
ボタンを離すと機体前方から青い光跡の巨大なビームが放たれる。更に発射中にショットボタンを連打する事で発射時間が延長される。
ステージ終端に現れる巨大戦艦も同様の攻撃「βビーム」を放つが、タイミングを計りながらαビームを当てると「αビームカウンター」の状態になる。
敵のβビームと自機のαビームとの押し合い中にショットボタンを連打し、敵のビームパワーに打ち勝つと相手のビームパワーを吸収して
更に威力が倍増した状態でαビームが発射される。逆に打ち負けると敵のβビームの威力が倍増する。
今作のボスは耐久力が非常に高く、αビームカウンターによる攻撃がほぼ必須となっている。
なお、ダライアス外伝で捕獲可能な敵は一部の中型兵器のみであったが、今作品は地上兵器や「ソリドナイト」と称する
黄金色の金属に覆われた一部の敵を除く、ほぼ全ての空中兵器が捕獲可能である。

これまでのシリーズと同様に、特定の色の敵を破壊すると色に対応したカプセルが出現する。

  • 赤…通常攻撃のパワーアップ。
  • 緑…ボム系攻撃のパワーアップ。
  • 青…アーム(バリア)の耐久力追加。色に応じてアームの性能も変わる。
  • 紫…キャプチャーボールの補充。
  • 金…画面内の敵全滅。特定の地形を数発撃つと出現。
  • 銀…ボーナススコア(50〜51200まで取得毎にランダムで変わる)。特定の地形を数発撃つと出現。
ステージはシリーズ伝統である樹形に分岐しているが、ゾーン表記はこれまでのアルファベットではなくギリシャ文字で表記される。
(ゾーンα〜οまで全15ゾーン)
今作品ではゾーン進行中にも分岐が登場し、画面中央を上下に分割する様な形で緑色のラインが現れる。
ラインが消えない間に自機を上下どちらかに移動させる。この選択した分岐によってもボスの攻撃パターンが変わる。
各ゾーン終端に出現する海洋生物型の巨大戦艦を破壊すると次ゾーンに進行する。

ストーリ上ではダライアス歴の発祥となる作品とされており、エンディングも「ダライアス」以降に繋がる内容となっている。
全28ゾーンの内、2通りに分岐した全7ゾーンをクリアすると最終ゾーンに沿ったエンディングを見る事が出来る。
アームが無い状態で敵の攻撃を受けると自機が破壊される。残機全て失うとゲームオーバーとなる。

後にショットがフルオート連射に対応したために3ボタン式に変更され、難易度を上昇させつつも
本編とは別に3ゾーンクリアで終了する「初心者モード」などを追加した「GダライアスVer.2」も登場した。


【テアトロ50】

1996年にタイトーから発売された大型汎用筐体である。
画面モニターは50インチ大型リアプロジェクションを採用。更に背面にボディソニックを内蔵した専用座席は
大人2人が着席可能なゆとりを持ちながら、迫力のサウンドを体感出来る。


【参考資料】

ダライアスシリーズ公式設定資料集「DARIUS ODYSSEY」
(発行・株式会社KODOKAWA/企画・エンターブレイン/アルカディア編集部)


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