ダライアス外伝(テアトロ50筐体)

実機について

――この物語は「ダライアス」のWゾーンのエンディング以後の物語である――

ダライアス星での戦いの後、死の星と化したダライアス星を脱出し、他の惑星へと移住した人々がいた。
時は過ぎ、移住した人々は再び故郷ダライアス星へ帰る決心をした。
その準備が着々と進む中、中継ポイントのステーションや海上プラントが、何者かによって次々と破壊されていった。
ダライアス星を引き上げる輸送船団の後を追って、その破壊者はついに移民省ヴァディスにも魔の手を広げはじめた。
立ち向かうシルバーホーク隊も成すすべなく、無残にも倒されていった。
そして人々の望みを賭けるべく、部隊が誇るエースパイロットである"ケイス・アーディン"と、
彼が推薦したNo.2パイロット"アンナ・シュタイナー"の出撃が決定する。
残り僅か2機となったシルバーホークには、最後の出撃のため特別にチューンナップが施された。
遥かなる故郷を目指し、2機の鷹は再び翼を広げる…

(セガサターン版取扱説明書、ダライアスシリーズ公式設定資料集「DARIUS ODYSSEY」より抜粋・再構成)


1994年、タイトーから登場した横スクロール式2Dシューティングゲームである。
業務用ダライアスシリーズ3作品目に当たり、「ダライアスII」以来となる5年振りの業務用向けシリーズであるが、
前2作品のような専用の大型筐体ではなく基板のみでの流通となったため、搭載される汎用筐体に合わせて1画面構成となった。
前2作品と同様に2人同時プレイ可能であり、筐体には8方向レバーと2つのボタンが2組配置されている。
通常攻撃を行う「ショットボタン」は前2作品と異なり、ショットとボムが同時に発射されるようになった。
もう一つのボタンは強力な特殊攻撃を行う「ブラックホールボンバー」を発射する。
ボタンを押した瞬間、画面中央に巨大なブラックホールが現れ、画面内に存在する敵・敵弾が吸収される。
更に消滅直前に大爆発を起こし、中型クラス以上の敵にも大きなダメージを与える。
自機1機に対してボンバー3発分使用可能だが、紫色のアイテムを取得する事で1発補充される。

前2作品と同様に、特定の色の敵を破壊すると色に対応したアイテムが出現する。
自機の攻撃は基本的に前2作品に近いが、ダライアスIIに登場した補助兵器のレーザーは廃止された。

  • 赤…通常攻撃のパワーアップ。最高4ランク目ではオプションが付く。
  • 緑…ボム系攻撃のパワーアップ。最高4ランク目では前方向のみ敵を追尾する。
  • 青…アーム(バリア)の耐久力追加。色に応じてアームの性能も変わる。
  • 紫…ブラックホールボンバーの補充。
  • 金…画面内の敵全滅。特定の地形を数発撃つと出現。
  • 銀…ボーナススコア(50〜51200まで取得毎にランダムで変わる)。特定の地形を数発撃つと出現。
ステージ進行中、頭部に「コントロールボール」が装着された中型兵器が現れる。
この部分を集中攻撃すると「コントロールボール」が外れて空中を漂う。
速やかにボールを回収するとボールと繋がっていた中型兵器が自機に鹵獲され、共に攻撃する様になる。
一部の中型兵器は鹵獲中に特定のコマンドを入力すると強力な特殊攻撃を行う。
鹵獲した中型兵器にも敵弾の当たり判定があり、自機と重なる事でシールド代わりになるが、
ダメージを受け過ぎると機体から火を噴き出し破壊される。
『敵を自分のオプションとして使う』というアイデアは、後に「Gダライアス」のキャプチャーシステムに継承された。
(ストーリー上、キャプチャーシステム採用はGダライアスが先と言う設定になっている。)

ステージはシリーズ伝統である樹形に分岐している。
各ゾーン終端に出現する海洋生物型の巨大戦艦を破壊すると次ゾーンに進行する。
全28ゾーンの内、2通りに分岐した全7ゾーンをクリアすると最終ゾーンに沿ったエンディングを見る事が出来る。
アームが無い状態で敵の攻撃を受けると自機が破壊される。残機全て失うとゲームオーバーとなる。


【テアトロ50】

1996年にタイトーから発売された大型汎用筐体である。
画面モニターは50インチ大型リアプロジェクションを採用。更に背面にボディソニックを内蔵した専用座席は
大人2人が着席可能なゆとりを持ちながら、迫力のサウンドを体感出来る。


【参考資料】

ダライアスシリーズ公式設定資料集「DARIUS ODYSSEY」
(発行・株式会社KODOKAWA/企画・エンターブレイン/アルカディア編集部)


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