ノスタルジア

実機について 2017年3月登場。
外観は「ビートストリーム」用筐体に、新たに鍵盤デバイスを追加した形になっているが、
約一年に及ぶ試行の末、試作機(下記参照)からは外観・ゲームデザインに大幅な変更が見られる。
特に鍵盤型デバイスは長期ロケテスト中に繰り返し変更されており、一次試作機に存在した黒鍵デバイスは完全に廃止され、
最終的に白鍵デバイスのみの構成となった。白鍵デバイスに表示されている黒鍵は装飾である。
球状だった音符(オブジェクト)は横長に統一され、判定も許容範囲が拡大した。
基本的に青い音符は左手で、赤い音符は右手で弾く様にすると、スムーズに演奏出来る仕様になっている。
先行稼働バージョンから"リズム機能"が追加され、メトロノームの音を頼りに鍵盤を弾くタイミングが取れ易くなっている。
プレイ中に画面右下のアイコンを操作して、on/off切り替えが可能。

【白鍵】
通常の音符。判定ラインに重なった瞬間、対応する鍵盤を弾く。
左手用=青・右手用=赤と色分けされている。以降の特殊音符も同様。

【テヌート】
長い帯を付けた音符。他シリーズでのロングオブジェクトに該当する。
始点から終点まで鍵盤を押し続ける。
但し、「キーボードマニア」や「ビートマニアII DX」と異なり、終点で指を離す必要は無い。

【グリッサンド】
黄色い音符。複数の音符が斜めに連なっている。
指をスライドさせるように動かして連続で弾く。

【トリル】
菱型の音符が二列、交互に配置されている。
2本の指を交互に素早く動かして弾く。

収録曲は有名なクラシック曲やJAZZ、J-POPやアニメソング等のピアノアレンジ曲が多く取り入れられている。
ゲームルールは他シリーズとほぼ同様に、出来るだけミスをせずにゲームを進めて、
クリアゲージに一定のポイントが溜まればステージクリアとなる。
演奏結果に応じて、ゲームの主人公の黒猫「Croit(クロエ)」が階段を登っていく。
この進行中に新たな楽曲や、不思議なアイテムが手に入る。

ゲームを進めると、アイテム「時計」が手に入る事がある。
プレイ終了後、取得済の時計を選択して針を進めていくと、その時計は「ブローチ」に変わる。
楽曲選択中に「ブローチ」を装備すると、グルーヴメーターの上昇率が高くなったり、
ミスをしてもメーターの減少を食い止めたり、ゲームの進行が有利になる。

代表曲…「飽和世界」-猫又Master-

作品について&戯言 ビートマニア」が世に出て、今年で20周年となる2017年…
数多くのシリーズ中でも、作者一番のお気に入り「キーボードマニア」以来、久々に鍵盤系の音楽ゲームが帰ってきてくれましたよ!!
2016年のJAEPOでの発表以来、約一年以上にも及ぶ長期ロケテストも、大阪では3回とも体験して本稼働を心待ちにしていました。
下記の試作筐体を見てお分かりかと思いますが、筐体の外観やシステムも大幅に変更されていて、
一年以上も試行錯誤していた開発スタッフの苦労が垣間見えるようですねぇ。
黒鍵が正式に廃止されているのが目に付きますが、コレもツイッターや某掲示板などで賛否両論が巻き起こってました。
因みに作者は、黒鍵廃止に賛成の立場です。
そもそも「キーボードマニア」が事実上失敗に終わったのも、多数の鍵盤が並ぶ姿に初心者が敬遠したのが遠因とも言われてますし…
作者も本音ではキーマニ同様に、フルサイズで鍵盤を再現して欲しいと思いましたが、また同じ轍を踏む事になりかねません。
「Morning Music」「Pink Rose」「緑の風」…キーマニの名曲が、再び業務用BEMANIで楽しめるんなら、
黒鍵の存在なんて、作者には全く問題になりません(笑)
しかし、久々の鍵盤楽器系のBEMANIシリーズ登場と言う、この喜ばしい話題の陰で悲しい話題も…
「ノスタルジア」と入れ替わる形で「ビートストリーム」が、2017年秋頃で稼働終了となります。
このまま共存するだろうと思ってただけに、ちょっと残念な結果になっちゃいましたねぇ。

言うまでも無いですが、筐体は「ビートストリーム」そのまんまなので、難なく制作出来ました。
問題は大幅に変更されたPOP類ですが、一次試作機は2016年のJAEPOで公開された公式画像から流用。
後の3種類は、ロケテストで実際に撮影した画像を使用しています。
これまでと異なり、筐体の撮影がOKだったのも制作に弾みが付きました。
更に4月半ばから新たに韓国で稼働する筐体も、内緒で作って追加しちゃいました。
お蔭で5タイプもの異なる筐体が、一度に介する賑やかな光景になりましたよ。
でも、デザイン的には一次試作機のシックな雰囲気が、作者の好みだったんですが…

ノスタルジア(韓国版筐体)

実機について 2017年4月に登場した韓国版筐体。現地でのBEMANIシリーズの代理店である「UNIANA」が販売している。
日本と同様に「ビートストリーム」筐体がベースとなっているが、現地仕様にカスタマイズされており、
上部モニターを廃止してPOPが嵌め込まれ、筐体下部の三角形の装飾も撤廃されている。
タイトルやPOPに表記された曲名等は韓国語だが、キャッチフレーズやゲーム内での表示は日本語のままである。
ゲームルールも、日本版から大きな変更は無い。

代表曲…「Urban Life」-Sota Fujimori-


ノスタルジア(一次試作機)

実機について 2016年2月に開催された、JAEPO(ジャパンアミューズメントエキスポ)会場で公開された新作筐体。
ピアノ演奏がテーマであるため、クラシックやBEMANIシリーズからピアノメインの楽曲を中心に、
一般の版権曲もピアノアレンジ版が収録されている。

筐体は「ビートストリーム」と同型機で、メインモニターはタッチパネルが内蔵されているが、
選曲やプレイオプションの変更に使用される程度である。
メインモニターの上にあるサブモニターには時計が表示されており、実際の時刻と連動している。
これは、ゲームの重要なキーワード"時"が関係する演出の一環とされる。
更にその下には、プレイ中の楽曲の五線譜が表示される横長の領域がある。

入力デバイスである鍵盤型パネルは、実際のピアノと構造が大きく異なるが、鍵盤のような打鍵感がある。
メインモニターの直下に黒鍵パネルが52列、白鍵パネルが56列配置されている。
基本ルールはこれまでのBEMANIシリーズを踏襲しているが、ノーツ(譜面)は画面の奥から放物線を描いて判定ラインへ向かう。
ノーツは球状であるが判定に余裕があり、判定ラインの対称となるパネルであれば大まかに触れても正しく認識される。

【青ノーツ】
球形のノーツ。判定ラインに差し掛かった時に白鍵パネルを押す。
基本的に左手で処理するように配置されているが、どちらの手でも構わない。

【黄ノーツ】
球形のノーツ。判定ラインに差し掛かった時に白鍵パネルを押す。
基本的に右手で処理するように配置されているが、どちらの手でも構わない。

【ロングノーツ】
同じ色のノーツがラインで連結されており、始点から終点までパネルを押し続ける。

【和音ノーツ】
青、黄色の横長のノーツ。判定ラインに差し掛かった時に黒鍵パネルを押す。

【紫ノーツ】
菱形のノーツ。判定ラインに差し掛かった時に黒鍵パネルを押す。


ノスタルジア(二次試作機・三次試作機)

実機について 上記の一次試作機と比較して、画面構成や筐体周囲の装飾等、ゲームデザインが大幅に変更されている。
2種類共、内容自体に大きな変化は無いが、約一年に及ぶ試行錯誤の結果、2017年3月に正式に登場した。
(筐体の名称は解説の都合によるもので、公式名称ではない。)

【二次試作機】(左の画像の筐体。)
2016年7月末に公開されたバージョンでは、一次試作機に存在した黒鍵は廃止され、
代わりに白鍵の一部に、黒鍵を模したダミーパーツを載せている。

【三次試作機】(中央の画像の筐体。)
2016年8月末から9月初頭に公開されたバージョン。
黒鍵のダミーパーツまでも廃され、完全に白鍵のみの構成となった。
筐体の装飾が控えめになっている。ほぼ同じデザインで通常版に継承された。

※解説記事は、ラウンドワン梅田店で行われたロケテストを基準にして記述しています。


"触れた旋律が、時を紡ぎ出す。"



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