(北海道)
幌尻岳の絵
北カールと幌尻岳
(2006・7・1〜2)

ヒグマを見ました


1日目
 平取町から振内に入り、警察に登山届けを出して、ここであさっての宿を紹介してもらった。
すぐ訪ねると、昔軍人だったというご主人が「竹竿を貸してやろう」と言って裏へ廻り、
「いいか、こうやって渡るんだ」と、やって見せてくれた。2m位の竹竿に紐の持ち手が付けてあった。
「3つ目の所に気をつけろ」と言って送ってくれた。

奥幌尻橋駐車場から糠平川に沿って林道を歩く。
ゲートを通過するとここからは北電の管理する林道になる。
取水施設を過ぎて右岸の山道に入り、靴をスニーカーに履き替えていよいよ渡渉。
いきなり膝上まで浸かる。つるつる滑るのでゆっくりと摺り足で進む。
やがて急な流れの所に来た。ご主人が言っていたのはここのようだ。腰まで水に浸かる。
水の勢いが強くて、前に進もうと片足を上げるとその足が流されて、次の一歩が難しい。
バランスが崩れそうになるのを救ってくれたのは竹竿だった。後から来た男性二人がさっさと追い抜いて行った。
ウォーターシューズのようだ。やっと午後6時に幌尻山荘に到着した。

中ではストーブが焚かれ、大きなやかんがいくつも載せられていて、お湯は自由に使ってよかった。
暖かくてありがたかった。
今夜は山開き第1日目で満杯。譲りあって横になった。
山頂は頭の左のあたり 渡渉中
幌尻山荘 命の泉
写真に撮れなかった熊を絵に描いてみました

2日目
 北海道の朝は早い。夜明けとともに出発。命の泉の所に来た。水場までは狭い崖道をトラバース。
雪もあって危ないので、汲みに行く人は少ない。途中すれ違う所は一ヶ所。命がけの水である。
一息ついてまた登りだす。まもなく視界が開けて残雪の北カールが見えてきた。
左前方に山頂が見えている。広いお花畑の中を進む。
頂上へのスカイラインを行く人影が、小さく見えている。雄大な風景だ。
おおきな山を堪能する。そして山頂に着いた。それから小屋まで戻って昼食。
準備を整え、小屋のご主人の「昨日より水は減っているし、慣れてきているし、下りは早いですよ」との言葉に
送られて出発。そして無事に駐車場に戻った。

 それから林道を走っていた時のこと。前方に黒い物が・・熊だ!・・すぐに藪の中に姿は消えた。
車を止めて暫く待っていると、すぐ左の笹原の中から顔を覗かせているではないか!
「おい、はよ写真を撮れ!」夫が叫んだ。
急いで手にしていたカメラのファインダーを覗いたが・・真っ暗で・・「あれっ?」
熊は見えなくなった。と思ったらすぐ後ろの木によじ登ったのだ!
だがこれも僅か数秒の出来事。また見えなくなってしまった。
「おい、撮れたか?」
「そんなこと言うても真っ暗や」
「木にまで登ってサービスしてくれているのに何しとるんや」
折角のデジカメも役にたたなかった。残念!きっと熊もびっくりして慌てたんだろう。

宿に着いたのは午後7時になった。
ご主人の第一声は「よう帰ってきたなあ」だった。
1日目
奥幌尻橋P(12:15)→ゲート(12:50)→取水施設(14:20)〜渡渉〜幌尻山荘(18:00)

2日目
幌尻山荘(4:25)→命の泉(6:00)→(8:25)幌尻岳山頂(8:35)→(12:00)幌尻山荘(12:50)〜渡渉〜取水施設(15:45)奥幌尻橋P(17:55)
 


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