(山梨 早川)



ここはのぼるの念願の宿です。
2010年北岳から農鳥岳へと縦走してこの辺りに下った時、泊まりたかったけれど泊まれなかったのでした。

2階の部屋へ上がる階段にいくつかの色紙が掛けてありました。
そのひとつ。
 
  眼上に南アルプスを望み 清流をともなうこの宿は
        山登りし君にそっとやさしく ほゝえむなり   寺田正子

寺田正子さんが誰だか知らないけれど、この宿のありようは共感できます。

露天風呂は絶えず音がしています。
誰か入っているのかと思いきや、湯が丸太の中から強くなったり弱くなったりして噴き出しているのでした。
こんなのは初めてで、どうなっているのかな?と思って指を突っ込んでみたらーーー
   あつっ!
でも少し奥に丸い管があるようでした。
そして傍に仏様が立っているのが、いいなあと思いました。

白根館 フロントは御帳場と書かれている
踊り場に掲げられた色紙 露天風呂

ここの主人は猟師とみて、のぼるは今年はクマは何頭仕留めたかと聞きましたら「2頭」という返事。
農鳥小屋の主人とはグループが違うらしい。

シカはよく獲れるらしく、夕食はシカのしゃぶしゃぶでした。
他にも珍しい料理がありました。
蕎麦がきのかたまりを揚げてだし汁でいただくもの、ニジマスの燻製というものも初めての味でした。

でも猟期にはクマは冬眠しているのではないかと思いました。
難しいんでしょうね、クマを仕留めるのはーーー

クマの料理もあるのでしょう。
夕食会場がもう一ヵ所あったので、別メニューかな?と思ったのでした。

帰る道中ジビエ化工場。・販売所という看板を見ましたが、この辺りでは普通なのかもしれません。
珍しいものをいただくのは楽しいものです。
そういうお宿でした。

露天風呂を奥から見るとこんな感じ
露天風呂の注ぎ口が面白い
揚げ出し蕎麦がきはめずらしい ニジマスの燻製はめずらしい

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