UP Date '05.4.13
工房建設記録Uの目次
’02年の年が明けて1月10日の夕方、約20日ぶりに現場に入る。防水シートが風雨にさらさ れた為か、しわが出来て波打っていたが無視して作業を進める。 翌11日から、昨年やり残した外壁下地の胴縁の取り付けから始める。
<午後4時前に家から義母が危篤との電話が入り、即刻作業中断して。西宮の病院に走 るが間に合わず霊安室での悲しい対面となった。それから通夜、告別式から忌明けまで とあわただしく時が過ぎていった。>
3月4日 53日ぶりに現場に入る。風邪気味の体調と長いブランクのためか翌日もぶら
ぶらして仕事にならなかった。防水シートのしわがさらに大きくなり波打っていた。
3月7日 小雪ちらつき寒い、昼前に一年越しの胴縁の取り付けがやっと終わる。
午後からいよいよ外壁貼りの工事に着手、見栄えに関わる大事な工事なので慎重にやる。板の寸法切り、
塗装(本実”ほんざね”の接合部のみ)、胴ぶちにボンド塗布、本実の接合部の叩き嵌め、釘穴明け、
釘打ち、が1サイクル、リハーサルをしたあと。長さが短いロフトの壁からスタートする。
3月9日 妻側の壁の上端は屋根の傾斜角に合わせて切断したり、軒桁・母屋・棟木の各々の貫通部分を
切欠くときに、必要な部分の方を切欠いてしまい、貴重な材を没にすることが何回かあり、年齢によるボケの為と
あきらめて独りで泣き笑いをした。
3月20日 ロフトの外壁貼りを2週間かけて完了して、明日からサッシ周りと、壁と軒下との隙間のコーキング
を行う。コーキングする所にマスキングテープを貼る作業は足場を上下、左右に移動して行うがたびたび足場の
パイプで頭を打った。
3月23日 コーキングの途中だが20日間の滞在を終えて西宮へ帰る。
<上の写真の左下に写っているのは小鳥のエサ台です。>
<今月の初めの頃から裏山で昼はウグイス、夜はフクロウの鳴く声が聞こえるようになってきた。>
3月28日 現場に戻る。翌日からコーキングの続きをする。コーキング剤を注入する隙間は
5ミリぐらいが適当らしいがそれより広いところは入れにくくなるので、隙間に詰め物をして施工した。
3月31日 コーキングが終わり、塗装(キシラデコール)に着手、4月5日に塗装完了。今までこんなに広い
面積を塗った経験はなく、刷毛も色々と試したが楽な仕事ではなく、連日にわたり腕をかなり酷使した。
ロフトの外壁は塗装を含めて約1ケ月かかって完成した、1階の壁の面積はロフトより広い。
1階は何日かかるでしょう?今までに工程表を作った事は無く、全て出来なりで進む。
4月5日 午後より1階の外壁貼りの工事に着手、1階は足場の昇り降りは楽だが、板が長い(約3m)、
1枚貼るのに、胴縁にボンド塗り、本実接合の叩き嵌め、ドリルで釘穴明け、釘打ち、釘締メ、等で板の
上から下の間の足場を、うまくいっても2〜3回昇り降りをすることになる。
また風の強い日は、持った板が風にあおられて足場の上でバランスを崩した。二人でやれば楽なことは分か
っているが、独りでやりたいのです、時間は倍以上かかっても気兼ねなくやれるのが良いのです。
<壁に貼る板は5,6枚まとめて規定の寸法に切断して、取付後に塗装が出来ない為、事前に本実の部分と上下端
の裏面に塗装しておく。塗装した板を地面に並べて乾かすあいだ、ポカポカ陽気、遠くの辺りまで人の気配なし、
のどか過ぎる、ああ、いま田舎にいるんだなあと実感する。>
4月12日 壁貼りを中断して樋の工事をする。雨のときの外回りの仕事で樋の効用がわかったので最優先でする。
材料の仕入れ先はホームセンター、3軒目の店で、コスト高だが樋の断面が角形のものに決めて、買おうとしたが
店の軽トラの貸し出しエリア外なので借りることができづあきらめて帰る。
翌日、近所の家で軽トラを借りて昨日の店に行き、樋の材料を購入して昼すぎに現場に搬入する。
午後から雨になったので、樋受け金具の取り付けピッチや水勾配を検討する。
4月14日 金具の取付の前に、すべての金具を軒のハナ隠しの角度にあわせて曲げる、次にハナ隠しに水糸を張って
金具を順次、水勾配に従って取付ける。翌日は軒樋を所定の長さにつなぎ、集水器と接着し受け金具に固定していく。
樋の工事は始めてだが面白い、ただ足場の一番上で無理な体勢で作業する為、足場のパイプに体をロープで縛り安全を
図った。20日〜22日まで西宮へ帰る。23、24日と樋の工事再開、大屋根に2本と1階屋根に1本を
取付けのあと縦樋の金具を壁に打ち込み、縦樋を大屋根の集水器からエルボで曲げたりして1F屋根の集水器に導き、
そこからさらにエルボで曲げたりして地面まで下し、樋の工事は完了する。
4月25日 1階の外壁貼りに戻る。杉板も湾曲してクセがあると取付けに時間がかかる、またサッシ等の開口部
では上と下に別れて貼ってきた板が合流するときに上下の寸法がズレて補正に手間がかかった。
<5月に入りシャクナゲ狩や、お隣さんのアトリエのパーゴラの建て方の応援や、身内の結婚式、パソコンの
ADSL化、畝を作ってトマト、ナスビの植え付け、などで延べ10日間ほど外壁貼りが出来なかった。
20日に関電に低圧の受電申込書を提出する。>
5月21日 外壁貼りは完了する。あとはコーキングと塗装をするだけになった。業者がサービスで延長してくれた
足場の使用期限は今月末だ、なんとかそれまでにコーキングと塗装を終わらせなければならない。26日にコーキング
がおわり、余計な頼まれ物の額縁の製作に2日かかる。大事なときでも断れなかった。
5月29日 塗装開始。
5月31日 朝から業者が足場の撤去に来る。未塗装部分が残ったが脚立で塗れる所なので問題なし。
6月2日に塗装も無事終了。休養の為、3日ほど西宮に帰る。