工房の建設の記録W('04.1〜'05.4)

UP Date '06.1.6

工房建設記録Wの目次
☆ 食器棚の製作  ☆ 物置の扉の製作  ☆ 明り採り格子の製作  ☆ 作業場の引き戸の製作  ☆ ひとまづ区切りとします 
☆ 平面図  ☆ Home へ  ☆ 工房建設記録「T」  ☆ 工房建設記録「U」  ☆ 工房建設記録「V」 


<今年初の工房の仕事。まずは食器棚から>

<’04年になりました。1月13日 愛犬ビーグルの風ちゃんと今年初めて工房に行く。昼過ぎから雪が降る。 隣町から父方の親戚の方が来訪。雪は瞬くうちに銀世界を創り出す。疎遠になっていた関係を修復する。 この日は廊下灯の取付工事をしただけ。
翌日も終日雪が降る、7〜8センチ積もる。明確な工事計画は無く、安易に取り掛かりやすい所から手をつける 魂胆である。植木の移植や雑用などをして18日に西宮へ帰る。過去の2年は3月からの工事再開だった。>
1月26日〜2月6日 途中のホームセンターで灯油を買って工房に戻る。翌日からは不用材で焚き火を したり、植木の移植や工房の周りを整地をしたりして大工仕事をやる気にならない。月末までにした仕事は 残材の整理箱とケヤキの板材をトリマーで加工してトイレのタオル掛けを作っただけ。(右の写真)
月が変っても近くの岩尾城址(358m)に登ったり、灯油や配線材料の買物や、風呂の脱衣場の目隠しの暖簾を 吊ったり、勝手口の近くに外部コンセンの取付けや、物置の照明灯の工事などでをして3日間が過ぎた。
4日は素晴しい朝日が部屋に射し込む。コンビニで新聞を買ってきて昼前まで読む。昼食後、やっとこさ台所と物 置室との間仕切り工事に着手する。まずは調理台のレベル出しをして据付ける(上の写真)。
台所を少しでも広くする為に物置側に少しだけ越境する。 この調理台は子供が一人暮らしのときに使っていた既製品で、不用になったので利用する。
翌朝はまた雪、食事中の30分間で銀世界になる。調理台の上に乗せる食器棚を作る(右の写真)。板は集成材 を使う、加工、組立は雪のため屋内で行う、裏に貼るベニヤ板は雪も融けたので屋外で加工して取付してニス 塗装までする。
6日、昨夜の月は最高に美しかった。現役の頃も勤めの帰り道で月や星座を見ていたが、ここで見る月はひとあじ 違う、空気が澄んでいるのでしょうか。 朝は日の光が7時10分頃室内に射し込む。気持ちまで暖かく感じる。食器棚を調理台の上に固定して今回 の工事はここまで。夕方に家に向けて出発する。
2月12〜19日 途中のホームセンターで棚板と植木の苗を買って工房に戻る。次の日は苗木(モクレ ン、サンシュウ、ライラック)の植付で1日が終わる。
14日、調理台の右側(半間分)にもう一つ食器棚を作る、その前に、勝手口の周辺の壁に給湯器のリモコンの 配線など電気配線をし、断熱材を入れた後、壁板を貼る。翌日から食器棚の下の部分(奥行き350ミリ)の製作 にかかる、枠板を組み立て、裏に9ミリのベニヤを貼り付けニス塗装まで2日かかる。
<この頃からやっと体が仕事になれて来た感じで、一度仕事のリズムを崩すとなかなか元に戻らないのは歳のせい なのでしょうか。自分の事ながら苛立ちを覚えます。>
17日、食器棚の上の部分を作りニス塗装をしてから下の部分と結合して取付完了。電子レンジ用のコンセント などの工事もする。次の日から棚板作り、棚板は桐の集成材を使用。取り外しが出来るように本体側にダボを差込 み、棚板側はダボが嵌り込むように、7枚の棚板に28個の溝をトリマーを使って掘る、工法を試してから加工す る。正確に28個の溝が掘れた。得意な仕事はやっていて楽しい。
19日、完成した食器棚に食器を並べ、電子レンジやトースター、炊飯器を設置してから西宮に帰る。

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<物置の扉の製作>

2月23〜27日 アレルギーの薬を貰い、ホームセンターでドウダンツツジの苗木を買って工房に戻る。 翌日は苗木の植え付けや、灯油、食料等の買い物をして過ごす。
25日、階段下の物置は仕切り棚で上下に分ける、扉も大小2枚必要。その前に階段がギシギシ鳴くので補強を入 れて鳴くのを止める工事をしてから、仕切り棚の採寸、加工までする。
翌日は、複雑な形状の仕切り棚を何回か寸法修正しながらの取付工事は体勢もとり難く手間取り、少々疲れた。 そのあと小さい方の扉を壁材と同じ材を使って製作し兆番をつけて取付完了。今日はこれまで。
27日、大きい方の扉に着手する、裏に付ける2本の補強桟をプレーナーで仕上げてから、それに少し長めに壁材 を7枚まで取り付けて今回はここまで、一人で打ち上げ?乾杯。歯科の予約日で夕方に工房を出発。
3月8〜10日 W杯サッカー予選、毎日マラソンのテレビ観戦や確定申告などしていて御無沙汰の工房に 戻る。若い頃に信州で買ったレトロなランプを吊って内に電球を入れて補助照明にする。(右の写真)
<妻が作ったイカナゴの「くぎ煮」をご近所におすそ分けする。今夜は少し冷えるが月は満月に近い。裏山では フクロウが掛け合いで鳴いています、ステレオです。清酒がうまい、はかどる、少し飲みすぎたか。>
9日、大きい方の扉の続きに着手する、ホンザネ加工をした板を並べて貼るのは難しい、補強桟が弱いのか反って 来る。一応全部張り終わって本日打ち止め。次の日は扉の反りを直して、枠との隙間を見ながら電動丸鋸で扉の外 周を切断加工。この扉の兆番は台所の流し台の扉に付いているような兆番にしたため部屋側からが見えないがムク 材の扉は掘り込みをしないと取付が出来ないので、トリマーで穴堀する。 この種の兆番は調整代が大きく、少々ラフな取付でも上手く調整できることが分かった。

<大きい方の扉の写真は<「V」のページ参照>。赤いストーブの後の扉>

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<明かり採り格子の製作>

3月11〜12日 居間と台所の境に壁を作らない方がスペースが有効に使えると言う考えもあったが、一方 で壁があったら色々な物を飾ることが出来る。悩んだ結果、壁を作ることにしたが問題は台所が暗くなることだった。 専門的な採光の基準も知識も知らなくてとりあえず「明かり採り格子戸」を作ろうときめた。
外枠材に適当なものが見当たらず、階段材の残材を加工して使う。格子の桟材はヒノキ板から自作のテーブルソーで 11×16角棒の挽き出しをする。今回はここまでとし歯科の予約の為家に帰る。
3月27〜4月2日 溜まっていた雑用を片付けて、妻と風を乗せて2週間ぶりに工房に戻る
<翌日は天気が良いので佐治川の土手にツクシを採りに行く、たくさん採れました。工房に戻りビールで乾杯して 昼寝のあと、妻を最寄の駅まで送る。家で爪が黒くなるまでツクシの調理を頼みます。
夜も少しは暖かくなり今夜はストーブ無しで18度だった。>
29日、午前中は植木の移植や洗濯。午後から格子の外枠を寸法切してテーブルソーで凸ホゾ加工。翌日も午前中は 犬の散歩とコンビニで買ってきた新聞を読む。午後から格子の外枠の凹ホゾをドリルとノミで掘る。次の日も午前中は 屋外で土入れ作業、外で作業するのは気持ちがいい。午後から格子の桟の加工、デザインも図書館や文化財の古い 民家を見学したりして調べていたが結局は平凡なデザインになってしまった。
4月1日 格子の桟の組溝はトリマーで加工した、縦桟、横桟の組み立ては接着剤を使わずにしっかり組めたので 外枠にきれいに納めることが出来た。翌日は障子紙を貼る、最近の不織布で出来た障子紙は霧吹きでピンと張ること が通用しなくなったのを知らなくて、少しだらしの無い仕上がりになった。もっと紙にテンションを掛けて貼る必要 があったが、今回はこのままで行く。夕方に西宮に向かう。

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<4月4日 焼肉会を開く。身内には最近まで工房の建築のことは知らせていなかったので、初のお披露目となった。 小さな子供から年寄りまで総勢28名が集まり、雨の中ブルーシートの下でにぎやかな時を過ごした。>
(うっかり気づかずに記載してきましたが、当時からの記録を繰っても、これ以降はたいした工事はしていなくて 4月は、<土間の踏み台>や木工で額縁を作ったり。5月は畑やお隣の外溝 工事の応援など。6月は生まれて始めての北海道旅行で <利尻山>や旭岳登山。7月は伯耆大山の登山、 <土間の明り採り窓>の完成。8月は暑い中で八角形の額縁の製作。9月〜12 月までの4ケ月間、杉の厚板テーブル材が縁で4年ぶりの会社勤め(製材所)。土・日曜しか時間がとれない、久し ぶりに新鮮な気分で働いた、体力は落ちてはいるが、一日の肉体労働に何とか耐えることが出来た。 この年でフォークリフトも運転出来るようになった。
11月はりんご狩の旅行や中旬からバイトをやるきっかけとなった <杉の厚板テーブル>とベンチ作りの準備を始める。12月は土・日の休みはテーブル作りに集中。勤務先から ベルトサンダーを借りてきてテーブル表面を磨いたり、天板の割れに紫檀でチギリを4個作り、掘り込みをして埋め 込む。塗装仕上げをしてなんとか年内にテーブルとベンチが完成する。 26日に恒例のシシ鍋の忘年会に出席して本年の〆となりました。)
30日朝、外が白く初雪だった。居間のサッシ窓にカーテンも吊って徐々に生活モードに入る。


<作業場の引き戸の製作>

<2005年が明けて1月25日初の工房に入る。息子の転勤で不用になったオーディオをロフトにセットして 古いレコードをかける、隣近所に気にすることなくボリューム少し上げると30cmウーハーが素晴しい迫力で迫って くる。昔無理して買ってやったのがここにきて陽の目をみました。 29日は 蛇山(岩尾城址)にハイキングに行ったりして過ごした。>
1月31〜2月3日 いよいよ今日から玄関土間と作業場の仕切り戸の製作に着手。素材が揃ったので製材所 にプレーナーを賭けに行くと、社長からお地蔵さんのお社の製作を頼まれ現地に見に行き引き受ける。
翌日から仕切り戸の材料取りから寸法切してホゾ加工とホコリを嫌って屋外で長時間作業をしていたら、気管、喉、鼻 に異常発症して風邪気味になる。夜半から翌朝にかけて久しぶりに喘息症状が出る。薬を飲んでペースを落として作業 を続けて夕方に西宮に帰る。明日から1泊の丹後半島にかにツアー。
<2月9日 かにツアーから帰っても体調は悪いが、頼まれた地蔵さんのお社の採寸に妻と一緒に日帰りで行く。 家に帰りCADで作図して14日に社長に図面を渡して材料だしを依頼して工房に戻る。>
2月14〜18日 仕切り戸のホゾの続き、体調は悪化の方向。そんな状態で組み立て、接着、固定をする。 翌日固定をばらして、上敷居用の凸出し、下部の戸車用の掘り込みをして戸車の取付、これが以外に調整が厄介で 敷居の溝の深さと戸車の出代で敷居と戸の隙間が決まるのであるが、実際は難しい。やっと戸車を取り付けた戸を 敷居はめてみて大きなミスに気がついた。戸がかなり歪んでいる、敷居とせって開閉が重いこれはえらい事になった。
戸の製作は居間や玄関のドアー作りでは、平らな場所で歪が出ないように慎重に接着、固定した。その結果に少しは 自信が出来かけていた。それが今回の仕切り戸は体調不良による集中力の散漫が大きな原因と思うが、とにかく恥ず かしい。歪み取りに努力したが効果は無い、再作する元気も無い、仕方なく我慢して使うことにする。あちこちせって いるところを削っていった、自分の使う工房だ商品では無い、許容限界まで削って納得する。体調は悪い夜半がつらい 西宮に帰り医院に行く。
<社長よりお地蔵さんのお社の件で何回もTELを貰い体調不良でやむなくギブアップを申し入れる。>
2月24〜3月2日 体調確認のため工房に戻る。仕切り戸の工事は残っているが着手せず、ホームセンター で買った七輪を使ってヤシャブシの実の煮汁(塗料にする)を採ったりして過ごす。28日に仕切り戸のガラス用の 掘り込みのトリマー加工をするがだめだった。額縁など小物など作って夕方に西宮に帰る。
<3月3日体調不良1ヶ月目に耳鼻科医院で紹介してもらった病院でもらった薬がよかったのか、これ以後徐々に 体調は回復して行くが仕切り戸は後回しになり、やっとこさでガラスポケットのトリマー加工とガラス切りして、 ガラスを入れて完成したのは4月6日でした。ガラスは製材所の廃材の建具から回収したものを使用した。昔の かわいいデザインのガラスです。>


<この辺で区切りといたします>

長々と書き込んで来ましたが、これ以降の工房作りの記録が見当たら無いのですが、工房は決して完成しておりません。 全体にわたりダメおし工事があります。台所の壁、作業場の壁は大きな工事ですが気が向いたときにしていきたいと 思います。これ以降については別にページを設けてUPしています(ウッドデッキ、パーゴラ等)。
今後は工房にまつわるさまざまな丹波の里での生活を楽しくやっていきたいなあと思っています。 この頃になって本文でたびたび記しましたアレルギー症状は無くなりました。不思議です。治療が良かったのか。 建築のプレッシャー無くなったのか解りません。 いづれにせよ薬代が不要になり、山歩きが出来るようになったことが大変にうれしいです。

<長らくありがとうございました>

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