(長野)
雨の宝剣岳を登りました。
宝剣岳と天狗岩(中)  右が三ノ沢岳
(2009・8・6〜7)


2001年に木曽駒ヶ岳から空木岳へ縦走した。
その時は、木曽駒ヶ岳は雨で、縦走の日は曇、空木岳は晴だった。(前回の空木岳山行はこちら

木曽駒ヶ岳はひどい雨とガスで写真は1枚もない。
そこでもう一度行くことになった。

1日目
8月5日夜出発して、24:00中央自動車道駒ヶ岳SAに着いた。
いつものように車中泊して、ここで朝をむかえた。

そして6時過ぎには駒ヶ根市菅の台のバスセンターに着いた。
ここでバスに乗り換えるのだが、すでに出発を待つ行列が、Uの字になっていた。

臨時便がつぎつぎに出発して、3台目のバスに乗ることができた。
しらび平まで30分程かかる。
窓から見上げて空を見る。
青空も見えているが、山頂は雲の中。
不安がよぎるが、口には出さない・・・

しらび平に着いて、今度は駒ヶ岳ロープウェイに乗り換える。
7分で標高2650mの千畳敷までいっきに上がった。
有名な千畳敷は花の季節で、人がいっぱいだ。

小さな神社の鳥居の横を左に進んで、極楽平へむかう。
登山道は良く整備されて、広い。
花は、コバイケイソウが花ざかりだ。
宝剣岳はこの花で花の百名山だとのぼるが教えてくれた。

30分程で極楽平に着いて、更にその先の分岐を三ノ沢岳方面へ進んだ。
山道は狭くなり、ハイマツ帯をアップダウンしてゆっくり歩く。
やがて霧雨がやってきて・・・雨具がいるようないらないような・・・
だんだんそうもいかなくなって、雨具の上だけ着て・・・そのうち下もはいた方がよくなって・・・

「もうやめようか」と、のぼるが言った。
迷っていると男性3人組が戻ってきた。
三ノ沢カールの手前でひどい降りになったそうで、引き返してきたと言う。
それで私達もやめることにした。
展望が望めないのなら登ってもつまらないという思いが、歳とともに強くなってきた私達である。
千畳敷駅を出た所は人がいっぱい 極楽平への登山道で咲いていたコバイケイソウ
極楽平でひと休み めざす宝剣岳山頂は雨でかすんでいる

分岐まで戻って、宝剣岳へはすぐだった。
峰を一つ越えると宝剣岳の鋭い岩峰の勇姿があった。
3人が下ってくるのが雨でかすんで見えていた。
雨の岩場のクサリの連続をゆっくり登って、山頂にたどり着いた。
だれもいない宝剣岳山頂(2931m)だった。
写真だけ撮ってすぐ下りにかかった。

ヨコバイのクサリが続いて岩山を巻くように下って行くと、宝剣山荘と天狗荘が見えた。やれやれ。

天狗荘の方はひと気がないので玄関の方へまわって見ると、やっぱり閉鎖中とあった。
それで前回と同じ宝剣山荘へ入ることにした。
予約は駒ヶ岳頂上山荘にしてあったのだが、同じ経営者なのでOKだった。


小屋では2段ベットの上でゆっくり休むことができた。
夜、屋根の上は雨音がしていた。
今度こそと思って来た木曽駒だったが、あきらめることにした。

2段ベットの下の夫婦も、前回に続いてまた雨だと言っていた。
なかなか姿を見せてくれぬ木曽駒ヶ岳である。

宝剣岳山頂はせまい 千畳敷カールを彩るシナノキンバイ
霧の千畳敷カールを歩く 霧に濡れるコバイケイソウ群落

2日目
小雨の中を出発して乗越浄土から千畳敷へと下る。
お花畑の中を散策するように下っていく。
シナノキンバイの黄色い花がみごとに広がっていた。

白い十字架のようなコバイケイソウが、群落をつくって咲いていた。
この花のたくさん咲く年は、梅雨だったか雷雨だったかが多いと聞いたことがある。
今年の梅雨明けはいままででもっとも遅いと言われたし、明けたと思ったら台風の雨が大暴れして、佐用町で被害が出ている。
当たってる!!

ロープウェイ、バスと乗り継いで下り、駒ヶ根の産直で野菜を買い込んで帰途についた。
その後も天気は良くなくて、やめて帰ってきたのは正解だった。
次は秋にでもみたび登ってみたいものだ。
1日目
千畳敷(7:30)→極楽平(8:05)→三ノ沢→宝剣岳(13:05)→宝剣山荘(14:00)

2日目
宝剣山荘(6:30)→千畳敷(7:40)


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