昨日に続き、森竹氏のHPより、発問をセレクトしていきます。
「春と冬との違いは何ですか。」
① 違いを問うマルチ発問です。
② 春と冬は、隣あった季節です。季節の変化を気付かせるための発問です。
③ 夏と冬との違いは上記よりもたくさん解ができるでしょう。でも、ねらいに迫ろうと思えば、春と冬のように違いが見つけにくいものの方がいいでしょう。
「春だなあという証拠を学校や、家の周りでたくさんさがしなさい。」
① 証拠見つけタイプのマルチ発問といえます。
「お店やさんに行って、買物をするときに、注意することはなんですか。」
① 見学や遠足の時に使えそうなマルチ発問です。
② 出された注意することの中から、一番注意することをセレクトさせることで、よりねらいに迫っていけるでしょう。
「丈夫で大きな野菜にするために、みんながすることは何ですか。」
① 目的達成のための方法を見つけ出すためのマルチ発問です。
「野菜のみがなったら、ずっとそのままにしておきますか。」
① セレクト発問ですが、いいえ、という答えを求めています。そして、その理由を言わせることをねらいとしているのでしょう。
「とってきたざりかにや、魚を長生きさせるコツはなにか、誰にきいたらいいだろう。」
①「誰に」「どこで」というように、調べ方を考えさせるためのマルチ発問です。「2人や、3人だけで遊ぶのと、みんなで遊ぶのとどっちがおもしろいか。」
① それぞれの理由を検討する中で、少人数で遊ぶ良さ、大人数で遊ぶ良さが浮き彫りにされるセレクト発問です。
「赤ちやんの時と比ぺて、大きくなったなと思うことを話しなさい」
① 現在の自分と昔の自分を比べさせるマルチ発問です。
「小さい頃の様子がわかる物を家から、探してきなさい。」
① 物を探させるマルチ発問です。「春に関係するものを探してきなさい」タイプによく似ています。
「大きくなったのは、体だけか。」
① セレクト発問ですが、体だけ以外を探させるためのマルチ発問ともいえます。 ☆ ☆
こうして、2年生活の発問を見ていくと、マルチ発問が圧倒的に多いです。セレクト発問であっても、マルチ発問に近いものです。これは、生活かという教科が、マルチ発問的なものだからでしょう。それゆえ、学力がつかない教科であるともいえるのかもしれません。
また、低学年の学習自体、マルチ発問が多いのかもしれません。
(2006.8.26)