本多静六の行

 本多静六『お金・仕事に満足し、人の信頼を得る法』(三笠書房2005.9.25)の中に、次のような文章があります。

 また文章なども、少し辛抱して書き続けると面白く、道楽になる。私は今でも下手なくらいで、はじめは大嫌いであったが、これは努力が足りないのだと考え、満二十五歳の九月から毎日十四行三十二字詰めの文章、しかも印刷価値のある文章を一枚以上ずつ、五十歳まで、必ず書くという行を始めた。(中略:荒井)もう五十歳はとうに過ぎ、行は済んだのだが、長年のクセで八十五歳の今日なお毎年千頁以上書いている。お蔭でつまらぬ本だが、中小三百七十余冊も書けたのである。

 25歳~85歳だから、60年に渡って、毎日書き続けたわけです。
 私が、この考現学を書き始めたのが、1998年1月ですから、今で9年4ヶ月書き続けたことになります。本多氏のように、60年書き続けようと思ったら、93歳まで書き続ける必要があります。
 どうせだから、挑戦してみようと思います。
 そこまで書き続ければ、300冊とはいかず、30冊ぐらいは本を書けるかもしれません。
 ところで、本多静六の生没年は、1866~1952年です。96歳まで生きられたわけです。上記の本は、亡くなって50年後、改めて出版されたのです。

(2007.5.20)