支点を定めるということ

 てこを使えば、小さな力で大きい物をも動かせます。
 この時、てこで一番大事なのは、支点です。てこの支点がぐらぐらしていては、てこを有効に使うことはできません。
 人生の中で、何か大きなことをなすのも、てこを使うのと同じです。
 大きな力がなくても、小さな力でも、大きなことをなすことはできます。
 そのためには、まず、ぐらぐらしない支点を作る必要があります。
 例えば、玄関で靴をぬぐときは、向きを出る方に向けてそろえておく。ということを必ずするのです。支点がぐらぐらしないというのは、どんな時でも、自分で決めたことをする、ということです。
 酔っぱらって帰ってきたときは、靴がぬぎちらかせてるようでは、支点が定まってるとはいえません。
 私の場合の支点は、何だろうと考えると、やはり、この日刊考現学を書くことです。この支点のおかげで、本を書くこともできたし、講座の講師をする役割が回ってきたりもしました。
 支点とは、その人の行動原理です。その人自身を形作っていくものです。
 このことだけではどんなときでもやるという意志が、その人自身の行動の結果へとつながっていくのでしょう。

(2011.8.13)