失敗とキャリア教育

 鳥居徹也「キャリア教育~「なぜ働くの?」と聞かれたら」(『総合的学習を創る2007.3月号』)より。

私は今までに3万人近い子供達に授業・講演してきた。その上で思う。子供は「働く意味」について知りたいとはほとんど思っていない。それ以前に単に失敗を恐れている。自信がないのだ。

 失敗を恐れ、自信がないからこそ、「まずは、アルバイトから。」という考えが生まれるのです。

来る日も来る日も練習を繰り返すイチローに、記者が聞いた。「どうしてそんなに練習するのか?」イチローはあきれていった。「は?そんなこと当たり前でしょ。失敗するためじゃないですか。練習は失敗するためにするんですよ。そうすれば本番で成功する確率が高くなるでしょ。」                   鳥居徹也「キャリア教育をどう取り上げるか」『総合的学習を創る2006.1月号』

 失敗するために何かをするってことが、キャリア教育につながっていくわけです。失敗を前提にすれば、その失敗は学びですから、失敗したことを悔やむこともないわけです。
 計画的に失敗することで、人間力を鍛えていけそうです。
 仕事上で起こりうる失敗を事例として紹介するのも、いいかもしれません。

(2011.8.30)