荒井健司さんは、書写の専科と養護学級の補助をされている。
今日、四条畷で、仮説実験授業の公開授業に行った。そこで、ちょうど健司さんにお会いすることができた。(私はなんてラッキーなんだ。)
「書写指導の10原則って、なんですか?」と、私はいきなり聞いた。
無茶な聞き方だったが、健司さんは、私に懇切丁寧に教えてくださった。
《習字1日目:練習》
1)習字の用意は、休み時間にさせておく。(担任に連絡しておく。)
2)授業が始まっても用意できてない子は、立たせて用意をさせる。
3)用意の出来ている子は、ひたすら墨をする。
4)かんたんにポイントを説明する。
(ラグビーボールの形のマグネットを始点や終点に貼っていったりする。)
5)手本を印刷した紙を半紙の下にしき、なぞり書きをさせる。
6)ひたすら練習する。
7)教師は朱で、いい部分に○をつけてあげたりする。(ポイントを絞って。)
8)時には、朱で、正しいものを書いたり、手を持って一緒に書いたりする。
9)5分前に、片付けをする。
練習の次の時間は、いよいよ清書となる。
《習字2日目:清書》
1)~③まで同じ。
④ひたすら練習する。
⑤授業終了20分前に、清書3枚を書かせる。(学年と名前を書かせる。)
⑥3枚とも持ってこさせ、教師は1枚選ぶ。
⑦3枚ともダメなら、書き直し。
⑧5分前に、片付け。
⑨子ども達が出した清書は、まず教師が観点別に評価をつけておく。その評価 を今後の指導に、いかす。
一番感心したのは、清書の⑨である。ただ漠然と、うまい・ヘタで評価するのではなくて、「ここの始点は○」「基本の一の書き方は×」「ここの曲がりは×」というように、観点別に評価するのだ。
そうすると、その子どもがどこでつまずいてるのかよくわかるので、次の指導の時は、そこを重点的に教えるわけである。
健司さんと話してたのだが、この観点別評価を習字1日目のあとにやった方がいいかも、ということだ。その方が、清書を書かせる時に指導できるというものである。
「子どもの字をうまくしてあげることが大切」と健司さん。まさに、その通りだ。
(1998.10.24)