やりたくないの声への対応

 3年の別のクラスで、エネルギーの授業をしました。
「(ゼネコンで豆電球を)つけてみたい人?」
「はーい」と、たくさんの手があがります。
(その時、「つけたくない」という一人の声が聞こえました。)
「つけたくない人?」
 1人、手をあげた子がいたのです。
「えっ、つけたくないの。じゃあ、つけさせないよ。」
「あとで、泣いてつけたいって言っても、つけさせないからね。」
 私の方では、結構、冗談ぽく言ってます。
「いい。」と、その子。
「そんなこと言わず、つけようよ。」と、私。
 ところで、先日の豆電球をつける実験では、豆電球が30個ぐらい切れてしまいました。
 ゼネコンを思い切り回すと、フィラメントが切れるのです。
 今回は、ゆっくり回すことを子ども達に演示しておかないといけません。
「やりたくないきみ、出ておいで。」
 演示実験をその子にさせたのです。
「きみはやりたくないんですから、けだるげに回しなさい。」
 やりたくないという気持ちを利用して、ゆっくり回すことをさせたのです。
「豆電球をつける時は、ゆっくり回してください。早く回すと、豆電球のフィラ メントが切れてしまいます。」
豆電球がつきました。
「拍手。」
 やりたくない、と言った子が、みんなに拍手をされました。
 その後、班で、1人ずつ豆電球をつけさせていきました。
 この授業をするなら、どうしてもゼネコンが班の数だけ、いることになります。 次に、トイレにつかうような電球をつけさせます。
 この電球をつける台は、特製のものです。
 直流を交流に変換しているのだと、思います。
 この電球台は1台しかないので、前で、子どもを呼んでさせます。
「今日は26日なので、出席番号26番の人?」
 誰が立ったと思いますか。
 そう、さっき、やりたくないと言った子です。
 教室、大爆笑でした。
 まさに、天が味方をしてくれた授業と、いえます。
 今回は、マイナス言動にうまく対応できました。でも、対応できないときは、さらっと流せばいいのでしょうね。

(2004.10.27)