水溶液にとけている気体

 6年理「水溶液にとけているもの」の授業で、次のような学びが出されました。

・今日わたしは、水溶液にとけているものを調べる実験をしました。食塩水には食塩が。炭酸水には二酸化炭素。塩酸には塩化水素という気体がとけていることを知った。気体がとけるとは知らなかった。(石田)(波線:荒井)

 水に気体がとけるとは思っていないのが、普通なのです。
 まず、そのことを明確にしてから、気体を取り出す実験をすべきなのです。
 そこで、次のマルチ発問を出しました。
「水にとけるものを2分間で書けるだけ書きなさい。」
 今のところ、最高で8個でした。
 食塩・砂糖・氷・石けん・油など、まちがったものも出されますが、誰一人、気体名をあげる子はいませんでした。
「今日は、食塩水と塩酸と炭酸水にとけているものを調べます。」
 スライドガラスに1滴ずつつけ自然乾燥させる実験を班ごとにさせました。
 乾くのを待つ間に、テスト勉強用の問題を出しました。全部で15問。
 15問が終わり、休み時間が終わっても、ほとんどの班が乾燥していません。
 ある班のだけ、私が取り上げて、ドライヤーで乾燥させました。
 その結果、食塩水は食塩が出てくるけれど、炭酸水と塩酸は何も出てきません。「炭酸水や塩酸には、気体がとけているのです。今日は、炭酸水にとけている気 体が何なのかを調べます。」
 この後、炭酸水の気体を試験管に集めて石灰水とまぜる実験と、炭酸水の気体を集気瓶に集め、火のついた線香を入れるという2つの実験をしました。

・炭酸水の中には何がとけているかの実験をしました。石灰水が白くにごったり、火のついたせんこうが消えたので二酸化炭素と分かりました。塩酸の実験はきけんだからできなかったけど、とてもやってみたかったです。(田畑)
・今日水溶液にとけているものについて勉強しました。炭酸水をビンに入れてせんこうをいれるとけむりが下にいってきえました。そのあと炭酸水を飲んだけどまずくて頭がいたくなりました。(岡田)

 実験終了後、残った炭酸水を飲みたい子には飲ませました。実験で中の二酸化炭素は使い切っているので、味はまずいです。でも、二酸化炭素がなくなるとまずくなるという体験も勉強につながるのです。
 二酸化炭素で作るカルメラ焼きの話もしておきました。

(2006.10.10)