マルチ発問でニート脱出

 和田秀樹『ニート脱出~不安なままでもやれる事とは~』(扶桑社2005.4.30)から引用します。

 小さい「何か」ができたことで意識的に自信を持つことを繰り返していると、自信を持つ「クセ」がついてくる。そうなれば、自然に「自信を持てる自分」になれるのだ。
 スモールステップの積み重ねが、ほんとうに自信の持てる自分に変身させていくのだ。(P.88)

 小さい「何か」ができるようになることが、最初の一歩です。マルチ発問は、その一歩を踏ませるための発問といえます。

 最初に頭に浮かんだことに固執するタイプはニート化しやすい。
 学校で職員室に呼ばれた。そんなとき最初に頭に浮かぶことといえば、あまりよいことではないはずである。理由がわからないときは、誰でも悪いことを連想するのが普通だからだ。(中略:荒井)
 職員室に呼ばれて「成績が下がったのか」と最初に考えたのなら、違う可能性も考えるように意識してみるのだ。「クラスのことで尋ねたいことでもあるのかな」とか「よい知らせでもあるのかな」と、できるだけ悪くない可能性を一緒に考えるようにしてみる。
 そうすれば、必要以上にビクビクすることもなくなる。気持ちに余裕が出てくるので、違う環境への対応力も出てくる。(P.100)

「職員室に呼ばれた理由は何だろう。5つ以上考えてみよう。」
というように、自分にマルチ発問をしてみるといいのです。
 答えを最初の1つで止めてしまうから、最初の悪い発想から離れられなくなってしまうのです。
 考えてみると、学校という場は、マルチ発問をするのにふさわしい場です。
 家で一人きりで考えていても、1つ2つしか浮かばないことも、クラス全体で考えると、10も20も出てくるわけです。
 マルチ発問こそがふさわしい学校という場で、一つしか答えが出ないような問いばかりを出すというのは、もったいないことです。
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 上記のように、いろんな本から、マルチ発問やセレクト発問に関する事例や、補強材料を見つけ出していこうと思っています。
 それが、自分の講演の話す材料になると考えているのです。

(2006.10.18)