現状維持を打ち破る一歩を

 石井裕之『人生を変える!「心のブレーキ」の外し方』(フォレスト出版2006.12)を読んで、なるほどなと思いました。

 身体は、急激な気温の変化から自分を守るために、できるだけ体温を一定に保とうとします。暑くなれば発汗して体温を下げようとするし、寒くなれば身体を震わせて熱を出そうとします。
 それと同じように、潜在意識も、急激な環境の変化から自分を守るために、できるだけ現状を維持しようとするのです。

 現状維持させるのが、潜在意識の働きです。ですから、いつも朝遅いのに早起きしようとか、今まで書いてなかった日記を書こうとか、新たな目標を決めても、潜在意識がブレーキをかけるわけです。
 付属のCDでは、走っている自転車をこぐよりも、自転車をこぎ始める方が力がいる、というようなことを言っていました。
 現状維持しようとブレーキをかけている潜在意識に打ち勝って新しいことをするのですから、最初の一歩は大変な努力がいるのです。でもその小さな一歩を少しずつ踏み出すことで、潜在意識のかけるブレーキが弱まり、やがて、その一歩が早足になった時、わずかな力で走り続けることができるようになるわけです。
 最初の一歩に決意を込めて、踏み出すべきなのです。

(2009.5.5)