大阪市教育センターの出張に行きました。
全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた「授業改善研修会」です。
国語で1時間、算数で1時間の研修でした。
正答率の低かった問題を実際に解いてみたあと、講師の先生が、誤答例などを紹介し、どうすればよかったか、今後どうすべきかを話されました。
【文章の一部】
放送委員会の役員を決める話し合いをした。ぼくは、委員長を任されることになった。新しく委員になった五年生は、放送機器の使い方が分からなくて不安そうにしていたので、ぼくは、これまでの経験を生かして、いろいろなことを教えてあげたいと思った。
一 【文章の一部】の中には、いくつかの文があります。それぞれの文のはじめの五文字を丸で囲みましょう。なお、読点(、)も字数にふくみます。
この問題、別に6年生でなくても、漢字が読めなくても解ける問題です。
文のはじめの五文字ですから、「放送委員の」「ぼくは、委」「新しく委員」の3つです。
この問題の正答率が、大阪市で35.9%。全国平均で36.5%でした。
誤答で多かったのが、「ぼくは、委」だけ囲んでなかったのが12.8%。
「放送委員会」のみ囲んだのが10.0%です。
さらに、無解答は18.5%もあります。
文の最初の五文字を囲むだけでいいのです。でもそれができてません。
講師の先生は、次が問題だと指摘していました。
1)文が句点によって区切られることの理解に課題
2)文と文章の区別がついていない
多分、授業なら順序立ててやればできるのでしょう。
「この文章は、文が何文ありますか。」「三文。」
「一文目を読んでみましょう。」省略
「最初の五文字は何ですか。」「放送委員会」
「二文目を読んでみましょう。」省略
「最初の五文字は何ですか。読点も一文字と考えます。」「ぼくは、委」
こういう授業をしてないからでしょう。
教師としても、こんなことが分かるのは当たり前だと思ってるからです。
テストをしてみて、いつも実感してるのですが、教師が分かるだろうと思うことが子どもには分からないことも多いということです。
また、指示通り答えることができないことも問題なのでしょう。
国語ほど、指示通り答えることで正解しやすい教科はありません。
漢字以外なら、答えは、文章中に載っているのですから。
(2013.11.5)