『教室ツーウェイ2010.1№390』の酒井臣吾氏の「酒井式四原則を生んだ思想」は、酒井式描画指導を追試する上で、必読です。
ここで、酒井氏があげてる四原則とは、次の通りです。
踏ん切る 集中する 「良し」とする それを生かす
消しゴムを使わせてはいけない。消しゴムに頼るといい絵が描けないし、絵が上達することもない─と。
少し強く言えば、これは酒井式の土台の部分であり、大前提でもある。
この土台を守らぬ限り、どのように酒井式を追試しても成功はおぼつかない。
消しゴムを使わせないために、酒井式ではクレヨン・パスやサインペンを使います。
消すことができないということは、失敗したら取り返しがつかないことだ。
だから不安なのである。平たく言えば怖いのである。怖がっている子どもたちの心情に寄りそってやさしく「踏ん切ら」せようとしているわけである。
消すことができないことから生まれる緊張感が、生きた線(絵)を生み出すわけです。
何か書類を書くとき、ボールペンで書きます。失敗したら消せないからこそ、字も丁寧になるのかもしれません。
(2009.12.14)