「耳の不自由な人はどんなことに困りますか」で板書させた子どもの意見です。
ノートに箇条書きする時は、番号を打って書くように言ってます。
ですから、子どものノートをパッと見て、
「3番書いて。」
と、私の方で指定して書かせることができるのです。
なるべく同じ意見が重ならないように(多様な意見が板書されるように)、意図的に、書くものを指定していくわけです。
例えば、5年4組では、次のような意見が板書されました。
・自動車がきても、わからない(高田)
・電車のアナウンスが聞こえない(岸)
・どろぼうとかがはいっても足音とかきこえないからものがとられやすい。(藤岡)
・しゃべっても言葉がまちがえてるかわからない(岡田)
・人としゃべられない(鶴田)
・しゅわをおぼえなければならない(小城)
・電話がわからない。(森田)
・じしんとかけいほうが鳴ってもわからない。(田畑)
・ラジオが聞こえない(吉田)
・きん急の電話があってもきこえない。(高橋)
・けいたい電話がつかえない(黒岩)
・人と話がつうじあわない(河島)
・ゲームをやるときに耳がきこえないようになってしまう。(山上)
「発表を聴きながら、これはできるやろ、というのを見つけるのですよ。」
と、聴く観点を与えてから、黒板の意見を読ませていきます。
その後、黒板に書いてない子に1つずつ発表させ、さらに、まだ出てない意見も発表させます。
さて、板書された意見で、反対意見が出そうなものが予測できますか。
問題は、反対意見のさばき方です。
反対意見だけを認めると、黒板に書くのをこわがる子が出てきます。
例えば、「携帯電話はメールがあるから使えると思います。」という意見が出たら、「そうだよね。でも、話すのはできないよね。」というように、反対意見も認めつつ、黒板に書かれた意見も認めるのです。
一部反対、一部賛成という形を教師はとるのです。
これで、反対意見を言った子も反対された子も認められるわけです。
(2005.12.8)