拒否の理由

 日曜日の松本英輝さんのお話の中で、とても印象に残っているものがあります。
 それは、ロシア(?)に行った松本さんが、警察官に呼び止められた話です。
「パスポートを見せろ。」
と言われた松本さんは、パスポートのコピーを見せます。でも、
「それではダメだ。」
と言われ、警察署につれていかれます。そして、
「お金を出せ。」
と、警察官が松本さんを脅すのです。要するに賄賂を要求しているのです。
 しかし、松本さんは、お金を持っていないと言い張り、決して、お金は渡さなかったそうです。
 松本さんがお金を渡さなかった理由に、私は感心しました。
「ぼくがお金を渡すことで、次の日本人が同じようにターゲットにされます。だ から、絶対にお金を渡さなかったのです。」
 これから、ロシアに旅行する日本人のために、悪しき前例を作らないということです。
 お金を多少渡せば、その場は逃れられるかもしれません。でも、それは、同じような被害にあう人をこれからも作るということでもあるのです。

(2005.12.21)