6年のあるクラスで「良ちゃん」の授業をしました。
時間があったので、学んだことをアウトライン法で書かせました。
・良司くんはすごい。なぜなら目が見えないのに走ったり、大学にうかったりしている。私がもしそうだとしたら、きっと何もできないと思う。だけど、良司くんは何でもできるからすごいと思う。(堀口)
・良司くんは、友達がよくみえます。なぜなら、心の目が他の人よりもよくみえるからです。だけど、本当の目はよくみえません。(濱田)
・良司くんは、えらい。なぜなら良司くんは目がみえないのにもかかわらずがんばっている。しかも良司くんの英語は全国大会にも出れるぐらいにすごい。だけど良司くんのまわりにいるその友だちは、良司くんの数倍がんばっていると思う。(後藤田)
・良司くんは、不しあわせ。なぜなら目がみえないことで、できないことがたくさんあるから。だけど、たくさんの人たちにささえられてしあわせにもなれる。(松田)
アウトラインが分かりましたか。
「良司くんは~。なぜなら~。だけど~。」です。
だけどの後に、まわりの人の協力があったから、というような内容が出てくることを私は意識していました。
良司くんのがんばりだけでなく、周りの人の手助けみたいなものに焦点を当てる方が、ボランティアの学習になるからです。
良司くんのようにがんばれなくても、良司くんのような人のお手伝いなら、誰でもできるからです。
あと数点、子ども達の書いたものを紹介しましょう。
・良司くんは、えらい。なぜなら、目が見えなくても、ちゃんと、自分の意しで生きているからだ。だけど、することにも限度があり、かわいそうでもある。(仲里)
・良司くんはすごい。なぜなら目が見えないのになんでもする。だけど自分の力だけじゃなにもできない。(柴田)
・良司くんは努力者だ。なぜなら努力しておぼえているから。だけどみんながたすけ合っているからどりょくができる。(尾野村)
・良司くんはプラス思考だ。なぜなら前向きに生きているから。だけど何に例えても目は見えないことにはかわりない。(加藤)
「だけど」をつけると、すごいだけで終わらないところがいいのです。
(2004.12.21)