「老い」の授業

「老い」の授業メモです。

1)画面の方を見なさい。(クリック)
2)「白寿」とは、何ですか。(「99才のこと。」)
3)なぜですか。(「百から一をとると白になって、99だから。」)
4)そう、「白寿」とは(クリック)「99才」のことです。
5)99才のおじいちゃんを紹介します。(クリック)
6)この方です。何をしているところでしょう。(列指名)
7)続きです。(クリック)何をしているところでしょう。(列指名)
8)続きです。(クリック)何をしているところでしょう。(列指名)
9)そう、スキー靴を作っているところです。(クリック)
10)このおじいちゃんは、三浦敬三さんといいます。99才で、スキーのインストラクターをしています。(クリック)
11)「99歳、モンブラン大滑降(かっこう)に挑(いど)む」という本の表紙です。モンブランというのは、アルプス山脈で一番高い山です。4807m。富士山より1000m以上高い山の上から、99才の三浦さんは滑り降りるのです。
12)その様子を見てみましょう。(三宅孝明氏のFLASHコンテンツ「運命を変える方法」から映像を流す。)
13)年をとるにつれて生理機能がおとろえることを「老化」と言います。年をとると、どんな困ったことがあるのですか。ノートに書きなさい。
14)(発表)
15)(クリック)では、年をとった時、体の健康を保つために、何をしたらいいですか。(列指名)
16)(クリック)1つ目は、運動する習慣をもつことです。
17)(クリック)2つ目は、バランスのとれた食事をとることです。
18)(クリック)3つ目は、十分な睡眠をとることです。
19)三浦さんのやっている健康法を見てみましょう。(三宅氏の映像を流す。)
20)三浦さんは、毎日4kmのランニングをします。家でも、こんな風にスキーのための練習を欠かさずやっています。
21)奥様が10年前に亡くなったので、三浦さんは、自分で食事をつくります。食事は玄米食。また、圧力鍋を使うと魚の骨まで柔らかくなるので、骨まで全部食べます。納豆もよく食べるそうです。そして、三浦さんが健康の元だというのが手作りのスペシャルドリンク(ゴマ、黄粉、てんさい糖、殻ごと酢に溶かした酢たまご、ヨーグルト、牛乳を混ぜたもの)で、毎食後飲みます。そのお陰で、現在でもシミひとつありません。
(http://www.pdfworld.co.jp/museum/news/miura/index.htmlより)
22)体の健康は三浦さんのやり方でバッチリですが、(クリック)脳の健康を保つためには、何をしたらいいでか。(列指名)
23)(クリック)1つ目は、脳を使う習慣をもつことです。
24)(クリック)2つ目は、バランスのとれた食事をとることです。
25)(クリック)3つ目は、十分な睡眠をとることです。
26)1番以外は、体と同じですね。では、(クリック)脳を使うために、何をしたらいいですか。ノートに書きなさい。
27)(発表)
28)(クリック)どこの脳を使えばいいか、といえば、それは、前頭前野とよばれるおでこのところにある脳です。人間は、前頭前野を使って、いろんなことを考えています。ネズミでは脳の2%としかない前頭前野が、人間では脳の30%もあります。人間とは、大きな前頭前野をもつ動物ともいえるのです。
29)では、みなさんの前頭前野の働き具合を調べるテストをしてみましょう。(単語記憶テストとカウンティングテストをする。)
30)前頭前野を働かせるために何をしたらいいか見てみましょう。(クリック)
31)考え事をしても脳はちょっとしか働きません。「へたな考え休みに似たり」ということです。ビデオゲームをしている時は、脳はいっぱい働くのですが、前頭前野は働いていません。すごいのは、音読。音読をすると、脳のどこもかしこも、そして前頭前野もいっぱい働くのです。音読のほかに、単純な計算や、漢字を書いたりすることでも、前頭前野はいっぱい働きます。
32)(クリック)これは、お年寄りがある病気にかかる割合を表したグラフです。85歳以上になると、約3人に1人がこの病気にかかります。何の病気ですか。(列指名)
33)痴ほう症です。
34)(クリック)こんな歌があります。「老(おい)不気味(ぶきみ) わがははそはが 人間(ひと)以下の えたいの知れぬ ものとなりゆく」斎藤史さんという人が、痴ほう症にかかったお母さんやおばあちゃんを見て詠んだ歌です。
35)痴ほう症にかかると、最初は記憶に障害が出ます。体験自体を忘れてしまうのです。ごはんを食べたばかりなのに、「まだ食べてない」と言ったりします。食べたこと自体忘れるのです。前頭前野の短期記憶の能力が働かなくなったのです。そのうち、自分のいる場所が分からなくなって、町で迷子になったり、家族の名前も忘れたりします。ついには、寝たきりになって、誰かの世話なしでは生活できなくなります。
36)(クリック)このおじいちゃんも痴ほう症にかかりました。お世話する人がおじいちゃんを椅子にすわらせているところです。
37)痴ほう症を少しでもよくするために、何をしたらいいですか。(列指名)
38)ある老人施設では、こんなことをしました。(2003.11.24 NHK教育AM10:30~12:00「何が人間らしさを生み出すのか ~脳の秘境・前頭葉のなぞ~ 思いやりとは?キレやすさとは?心を形作る脳の秘密に迫る」の映像の一部を流す。)
39)(クリック)読み・書き・計算をすることで、このおじいちゃんは、自分のことだけでなく、人のために、施設のそうじをし出すようにまでなったのです。生き生きした表情をしていますよね。
40)(クリック)このグラフは、読み・書き・計算で痴ほう症がよくなっていってることを表しています。
41)(クリック)脳の研究をしている川島隆太教授は、2冊の本を出版しました。脳を鍛える大人の音読ドリルと計算ドリルです。次のような人にお勧めする本です。「物忘れが多い」「人の名前や漢字が思い出せない」「言いたいことが、言葉に出せない」「創造性を高めたい」「記憶力を高めたい」「コミュニケーション能力を高めたい」「自制心を高めたい」「ボケたくない」
1冊1000円です。
42)やる気とか生きがいみたいなものも、脳の前頭前野から生まれます。何才になっても、生きがいをもった毎日をすごしていきたいですね。
43)授業の感想を書きましょう。

 展開の仕方に無理がないかが問題です。

(2003.11.25)