野口悠紀雄『「超」文章法』(中公新書)の第7章(最終章)のタイトルは、「始めればできる」です。第1章が「メッセージこそ重要だ」となっていて、野口氏が一番言いたいことを始めと終わりに持ってきた、ということがわかります。
文章を書く場合に最も大変なのは、「書き始めること」だ。(p228)
重要な仕事ほどそうなる。重要なものだと、完全を求める。完全を求めるから始められない。始められないからますます構える。(p228)
11月19日にある学級会活動の公開に向けてのプランが、まだできていません。今の私にとっては一番重要な仕事です。この三連休があって、結局、今日まで取り組まなかったのです。困ったことです。
つまり、「始めればできる」のだ。完全でなくともよい。ほんの手がかりでもよい。「何か」あれば、そこから文章は成長してゆく。ゼロと「何か」の違いは、甚大なのである。(P230)
そして、野口氏は、仕事開始を助ける機械として、パソコンの有効性を主張しています。パソコンでは、思いつきを後からどんどん修正できるからです。
また、思いつきをメモすることも勧めています。
そして、そのメモを早い内に、パソコンの中に文章として入力するといいそうです。小さな「何か」を自分の中から引っ張り出し、そこから広げる、ということなのでしょうね。
(2001.11.4)