11/13日にあった『週間金曜日』創刊6周年編集委員講演会での、椎名誠さんの話が興味深かったです。
南海の孤島に数ヶ月いた椎名さんが、日本の自宅に帰ってきてみると、「階段の角度の見事さ」や「障子のマスがみんな同じなこと」「丸い額縁の中に入った四角の色紙」「丸い蛍光灯をかぶせる四角い嵩」など、驚き・感心し、目に飛び込んでくることがいっぱいあったそうです。
なぜかの答えを椎名さんは、見つけます。
南海の孤島では、海・空・波・雲・草・木などの自然のものしかなく、人工物は一切ありません。直線や直角や真四角や真円が存在しないのです。
それに対して、日本は工業製品にあふれてます。ドアは四角、窓も四角、パソコンも四角、四角や円ばかりです。
それゆえ、人は安らぎに温泉に行き、自然の中に出ていくのだと。
でも、私の場合、旅に出たい、温泉に行きたい、自然の中へ、という思いがありません。私は、工業製品に囲まれてることに安らぎを見いだしてる変な人間なのでしょうか。
さっき、ふと思いついたことは、私にとっての安らぎというのは、学校に行き、教室に行き、子どもの顔・姿・動きを見ることかな。小さい子ほど自然に近い!
(1999.11.14)