算数の「長さ(2)」のテストをした。
テスト前に、軽く復習。『1mは何cmですか?』から始まって、間違いやすい1m9cmの換算(19cmではなく109cmとなる)。そして、1m40cm-60cmの問題まで、次々子どもに言わせて、答えを教えていった。
そして、テスト。
早い子は、5分ほどで終える。その子は、超難問のプリントをする。この超難問の問題は、難しい問題集をコピー、切り貼りして作ってある。
しばらくすると、次々テストを持ってくる。しかし、そのまま受け取らない。
ある箇所の問題だけ、私はチェックしていったのである。
それは、次のような問題である。(記憶に頼ってるので、多少違う。)
□に合う長さのたんいを入れなさい。
①きょうしつのたての長さ 8□
②はがきのよこの長さ 10□
③きょうかしょのあつさ 4□
④プールのたての長さ 25□
習熟時間が短かったので、まだ単位による長さの違いを覚えている子は、少ない。
だから、平気の教室のたての長さを8cmと書いてきてしまう。
これは、×をつけただけでは、ダメだ。
×をつけられたら、当然、子どもは書いたとは別の単位を書いてくる。しかし、わかって書いてるわけでなく当てずっぽうだ。2回つづけて間違えれば、誰でも正解できるのである。
私は、他の子に聞こえるように、大きな声で間違いを指摘した。
『教室が8cm?8cmって、このぐらいやで(手真似する)。教室って、このぐらいしかないん?』
テストをやりながら、それを聞いてた子が笑う。でも、わかってない、そうやって笑う子が、またまた同じような間違いをしているのだ。
『えっ、教科書の厚さが4m。4mって、こぉ~んなんやで。勉強するの大変。』 10mのハガキもあれば、 4mmのプールもある。
この手の問題が全部で6問、1問5点で30点分である。
しかし、私はここを全員が正解になるよう、何度も指摘して、何度もやり直さした。授業で習熟させきれてないのだから、これも必要な指導なのである。
昨日紹介した『子育て期』の本で、大場寿子さんが次のように書いている。
テストの苦手な子どもはテストを配り終えた後、五分ぐらいは自分でやらせるが、「問題分かりますか?」「先生と一緒にやろうか?」「答えの書き方は○○だよ」と教えてしまう事も多い。
なぜなら私には、とても放課後出来ない子どもを残して、個別指導してあげたくても、なかなか難しい。(中略:荒井)
そして、どんな子も授業の中でなんとかしたいというのが、切実なる私の本音なのだ。
「どんな子も授業の中でなんとかする」それがプロ教師をめざすなら、クリアーすべきことだと思う。
放課後なんて、会議もあれば、授業準備もある。
できるなら、宿題の点検も、朝学習の点検も、授業中にやりたい。
今日の1時間目のことだ。朝は視写である。終わった子は読書して待つ。
10分間読書は、必ず私も本を読む。(子どもが本を読んでるかどうかも、チェックする。時には、注意する。今日も、本を代えに行く時、イスの音を立てた子を注意し、音を出させない練習をさせた。)
そして、朝のあいさつ。
私の机の上には、連絡帳・宿題・視写ノートが載ってる。
1時間目は国語である。
『全員起立。「とらとふえふき」をとなりの人と○交代で読みます。一回読み終わったら、すわって、読むところを交代して読みなさい。』
これで10分はかかる。
その間に、ざっとノートを見ていくのである。
(1998.1.27)